幽霊になった件について【stpr】

赤星記念 家出 ページ16

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『休んでくださいってば！！』
「わかったわかった」
『それ何回目ですか！？！』

現在深夜3時半。
さとみくんがオール１日半目突破したところ。

普段は口出しをしないけど…さすがにこれは体に影響がでちゃう、

『リスナーさんはさとみくんが元気で居てくれることが1番なんですよ！』
「はぁぁ…。」

今まで聞いた事のないような大きなため息。

途端、自分が何をしたのか理解した。


心臓が破裂しそうなくらい激しく波打って、視界がぼやける。
『…わかりました、すみません。それでは』

ばたん、と玄関の扉を閉める。

〜〜ｯ…やってしまった…。

私がさとみくんに口出しする権利なんてないし、
さとみくんの人生はさとみくんの人生なのに…。
休んで欲しいって結局私のエゴなわけで…、はぁああ…。

ただのお節介野郎じゃん、私。

甘え過ぎてたんだよ。この状況に。
死んだと思ったら推しと一緒に暮らせて、話せて、笑えて…。
あまりにも幸せすぎたから

涙がぽろぽろと出てきた。
拭っても拭っても止まらない。

ああくそ、なんで私が泣いてんだよ。
自分勝手な自分に心底嫌気がさす。


戻って謝ろう、と扉に手をかけた
_____けど


今私が謝ったところで何になる？
ここまで図々しく執拗に注意してきたやつが謝ったところで何に。
ガンガンと声が頭に響く。


どうしようもなく胸が苦しくなってしゃがみ込んだ。
涙は未だに止まらなくて、


…今は、会えない
お互いに冷静にならなきゃ。
いや、冷静にならなきゃいけないのは私の方だよな。


家の前にいるのは邪魔だな。…ちょっと離れよう。


少しでも冷静になるため、近くの公園まで走ることにした。




その間も涙は止まらなかった、

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