17話 ページ20
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さとみくんが真剣な目で私を見つめる。
なんだか目を合わせられなくて下を向く。
心做しか寂しそうな気がして、喉がきゅっとしまった。
『…以前、私が悪霊云々の話をしたのを覚えてますか』
「うん」
『その時に思ったんです。』
「うん」
『私ここにいていいのかなぁ、って』
「…うん」
妙に体が震えて涙が出てきそうになった。
深呼吸を繰り返す。
落ち着け
落ち着け
『…もし私が自覚のできていない悪霊だとしたら、いずれ迷惑をかけてしまいます』
「…、」
『さとみさんだけじゃなくて、』
「…幽霊」
『皆さんにも、一般の方にも、』
「幽霊」
『だからッ!!!』
「幽霊!!」
さとみくんの大きな声に反射的で顔が上がる。
…さとみくんは下唇をきゅ、と噛んでこちらを見ていた。
そんなさとみくんにどんな顔すればいいのかわからなくて、また下を向いた。
否、向こうとした。
『ぐえ、』
うっわもっと可愛い驚き方すればよかった(焦燥)
瞬時にでてきた後悔に苛まれながら前を向く。
今何が起こったのか。
…なんとさとみくんが両手で私のほっぺを挟んだのである。
まってむぎゅむぎゅされてる。ちょ!!乙女の顔に何を!!!!やめろやぁ!!!!
嘘!!ごめんめっちゃ嬉しい!!!!!!!
「…幽霊は離れたいの、俺から」
すこし掠れた声で、それでもまっすぐ私に問いかけるさとみくん。
『…ん??』
「だから、俺から離れたいのかって」
『え????』
いや何の話???
『…いや離れたいですけど、』
「はぁー????」
眉間に皺を寄せて不満げなさとみくん。
『え??ちょっと待ってください???え???』
「…なに、」
『いや…私が悪霊の可能性があるから、離れましょうみたいな話でしたよね今』
「うん」
『いや結果わかりきってるやんけ』
思わず素でつっこんでしまった、やべやべ
「ちがう」
『え、??』
ぐいっと私の顔をさとみくんの顔に寄せるさとみくん(ややこしい)
「俺たちのことを考えずに、俺と離れたいかって聞いてんの。」
『…へ、』
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わーお(プロフ) - 待ってく、れ....4話目が読めない...超、手が震える...尊いヤバイ無理死ぬ、の四点セットが頭にって、次のページめくれない...神作品ありがとうございます...!! (2022年5月5日 18時) (レス) @page3 id: 69709ab410 (このIDを非表示/違反報告)
雨兎華 - あの、好きなんです。(急)え、めっさ好きです。あの、更新待ってます。更新してください…(スライディングドゲザァァァァ) (2022年1月27日 2時) (レス) @page20 id: cd91b46233 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 初めまして♪凄く面白かったです( ≧∀≦)ノ続きがとても気になります( ;`Д´)これからも応援してます(^○^) (2021年12月4日 9時) (レス) @page20 id: c9954f1e86 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 頑張れ‼︎頑張れ‼︎ (2021年10月22日 23時) (レス) @page20 id: 7253a0dbda (このIDを非表示/違反報告)
rimu - とても面白かったデス!結婚しt(((殴天才デスか?天才デスヨネ?僕なんかニ応援させても嬉しくないト思うけど 応援してマス!長々と、すみません。 (2021年10月20日 21時) (レス) @page20 id: 8604b433e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごりら | 作成日時:2021年7月31日 14時