検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:825 hit

019 入水 ページ20

私は猫の姿で川辺を歩いていた。
太宰さんはと言うと、入水自 殺の真っ最中だ。

太宰さんには死んで欲しくないけど、助けるといつも不機嫌になるし、

それに、太宰さんは滅多なことでは死なないし今は太宰さんが諦めるまであとを追いかけている。

すると、太宰さんのことを助ける少年がいた。
私と年は離れていないように見える。

「流されていましたけど大丈夫ですか?」

「助かったか。。ちぇ」

私は太宰さんに擦り寄った

「A、着いてきてくれてたのかい?」

「A?その猫の名前ですか?」

「あぁ、そうだよ。私の愛猫でね。

それより、君かい?私の入水を邪魔したのは?」

「僕は只助けようとしただけで。。。え!?入水!?」

「入水、知らんかね?入水自 殺だよ」

「じ、自 殺!?」

「そ、私は自 殺をしようとしていたのだ、
なのに、余計なことを。。。」

太宰さんは私を抱き上げて撫でながら、少年に腹を立てていた。

私的には感謝しているのだけれどね。

「とはいえ、人に迷惑をかけないクリーンな自 殺が私の信条だ。
なのに、君に迷惑をかけてしまった時点でこちらの落ち度。何がお詫びでも、」

ググググ

少年のお腹の音がなる。

「空腹なのかい?少年?」

「実はここ数日何も食べてなくて。」

ググググ

今度は太宰さんのお腹の音がなった。
太宰さんも、数日間は何も食べていないようだった。
私も、それなりにお腹は空いていたが、人にお菓子やらなんやらを貰ってちまちま食べていたので、太宰さんほどでは無い。

「奇遇だな、実は私もだ」

「それじゃあ。。。」

「ちなみに、財布は流されたようだ。」

「えええ、そんなぁ、」

すると、川の向こうから怒鳴り声が聞こえた

「こんなところにおったか唐変木!!」

「おお、国木田くんご苦労さま〜!」

国木田さんだ。
国木田さんとは、さっきまで一緒に任務を遂行していた。太宰さんが川に飛び込むまでは。

「何がご苦労さまだ、苦労なのはお前たちのせいだ!この自 殺マニア!!お前はどれだけ俺の計画を乱せば気が済むー!
それに、Aも何も言わずに居なくなるとはどういうことだ!」

私は太宰さんが川に飛び込んだあとすぐに猫の姿に代わりに太宰さんを追いかけたが、
国木田さんは太宰さんを探すのに苦労したらしい。

020 太宰治→←018 リスタート



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.8/10 (4 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:文スト , 太宰治 , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あや | 作成日時:2021年10月11日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。