教えてアゲル。【Kei.Inoo】

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『きゃっ、…………』







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慧くんの部屋に入ると、そのまま玄関の壁に押し付けられて。







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手首が固定される。







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慧『…………キスしたい』







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少しだけ屈み、私に目線を合わせてそう言う慧くん。







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『なにっ、いきなり………』







慧『キス、していい？』







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”やだ”と言わせないように、唇を押し付けてくる。







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『んっ…………くるしっ』







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息ができなくなり、慧くんの胸をとんとん叩く。







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慧『はぁっ…………もう無理なの？』







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濡れた唇で、濡れた吐息で。

耳にかかるように、わざと低く囁く。







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『やっ…………、近いよ』







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慧『嫌なんだ？』






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それだけ言うと、１人でリビングへ行ってしまった。







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『ぇ…………』







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１人残された私は、後を追うようについていく。







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慧『何？俺のこと嫌なんでしょ？』







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『…………嫌じゃない、』







慧『なら、キスしてよ』







『いや…、』







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どうして今日はこんなに機嫌が悪いの？







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慧『Aからしてくれなきゃ、許さない』







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ん、と口を突き出す慧くんの顔が、どアップに。







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まっすぐに伸びる長いまつげは、目の下に影を作る。








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自分からなんて、恥ずかしくてできるわけない。







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慧『まだぁ〜？』

　



　

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薄目を開けて、私を睨むように見つめる。







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『できないよっ………』







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後ずさりすると、腕を掴まれて。







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慧『…………時間切れ』







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