教えてアゲル。【Kei.Inoo】

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ミニスカートの彼女は、私の答えを聞かずに慧くんの隣に座る。







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『えっと…、』







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「あっ！わたし、この前の合コンで伊野尾くんと知り合ったんですっ！」







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”よろしくお願いします☆”

にこにこな笑顔で握手を求めてくる。







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『合コン…？』







「そうなんです〜！」







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目の前の慧くんは、ばつが悪そうに俯いている。







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「あれ？デート中だったんですかぁ？」







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見ればわかるでしょ？







なんて強気な言葉、弱い私に言えるわけない。







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『ま、まぁ…』







「知らなくて来ちゃった！…いいですよね？」







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わざとなのか、天然なのか。







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慧くんの腕に絡み付く彼女。







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＿＿＿＿＿＿＿そこ、私の場所なのに。







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「でもあれですね、伊野尾くんならもっとかわいい彼女いてもおかしくないのに…！」







『………はい？』







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「だってぇ〜、この前も女の子からモテモテだったんですよぉ」







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勝ち誇ったように私を見つめる彼女。







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合コンに行ったなんて聞いてないよ？







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『そう………なんですね、』







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”はいっ♪”と笑って、慧くんと肩を並べる。







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黒い感情が渦巻くのが分かる。







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こんなことになるなら、今日来なきゃよかった。







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このまま３人でいるなんて、絶対にいや。







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『私…、もう』



慧『帰って…？』







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一言、そう呟いた慧くんの真意は分からない。







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「え〜？なんで？」







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慧『………今日は、Aと過ごしたいの』







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真面目に言うけれど、それさえも疑ってしまう私。







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