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「おーい！！起きて！」
『ん…、』
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「もう閉まっちゃいますよ！」
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せっかく気持ちよく寝てたのに！
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そう文句を言おうと伏せていた顔をあげたら、
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『………わっ、なんで』
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あまりの気まずさにまた伏せてしまった。
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『なんで…、大貴くんがいるの？』
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目の前の大貴くんが、あまりにも近かったから。
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大貴『A先輩？もう学食閉まっちゃう時間なんですけど…！』
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そんな私に気づいたのか気づいていないのか、大貴くんは焦ったように捲し立てる。
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『え…？』
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大貴『んもう！ほら、行きますよ』
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状況が理解できていない私の腕を引いて、外へ出る。
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どれくらい時間が経ったのだろう。
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空はもう暗い。
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『えっと…、どうしてここにいるの？』
大貴『どうしてって…！学食で爆睡しちゃうA先輩を、起こしに来ました！』
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ふんっ、という音が聞こえてきそうなくらい、気持ちを表情に出す大貴くん。
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『あっ……ごめんね、』
大貴『いや、』
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『起こしてくれてありがとう…！…じゃあね、ばいばい！』
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慧くんに誤解されたのも、話さなくなったのも。
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全部、大貴くんと会っていたから。
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出来るだけ関わらないようにしなきゃ。
そう思い、帰ろうとする。
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大貴『……待って！』
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ｸﾞｲｯ
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『えっ、』
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大貴『…まだ、帰らないでください』
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捕まれた手首から、大貴くんの鼓動が伝わってくる気がした。
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『でも………、』
大貴『い、今１人で帰るの危ないですし…！』
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あわてて手を引っ込める。
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猫王子 - 初コメ失礼します！めっちゃ泣けました！m(。≧Д≦。)m よかった〜。よかったです！ なけた！(／。＼) 泣かせてもらいました！ 遅いと思いますけど新作読ましてもらいます！(^o^ゞ (2016年12月31日 15時) (
レス) id: 78bd81ac5b (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡♪♪ - とってもおもしろかったです！！私も彼氏ほしいなーとか思いながら読んでましたwいのちゃん、かっこいい〜♪ (2016年12月17日 18時) (レス) id: 6af31f9c86 (このIDを非表示/違反報告)
あつこ(プロフ) - 由依さん» 由依さんコメントありがとうございます…！甘々を目指していたので…そんな風に言ってくださって嬉しいです。ありがとうございました(／▽＼)♪ (2016年2月13日 11時) (レス) id: 3fa5c3465c (このIDを非表示/違反報告)
由依(プロフ) - 伊野尾はツンデレやらクール作品が多い中この作品はダントツ1位で甘々でしたね！！！見てるこっちがニヤニヤしてました(*^_^*)とても楽しく読ませてもらいました！ありがとうございます(*^_^*) (2016年2月12日 23時) (レス) id: 1818547e70 (このIDを非表示/違反報告)
あつこ(プロフ) - ぶらこさん» ぶらこさん〜！パスワードつきの作品は、公開未定なんです…。すみません。本当にごめんなさい(´；ω；`) (2016年1月11日 9時) (レス) id: 3fa5c3465c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あつこ
作成日時：2015年10月23日 16時
