教えてアゲル。【Kei.Inoo】

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美緒『何調べるの、』







『んとね、夏目漱石の生涯…！』







美緒『なんだそれ』







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放課後。







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午前で講義が終わった私たちは併設している図書館で、調べもの。







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『文学史で課題出たの！美緒も手伝って？』







美緒『はぁ？なんで私が？』







『いーじゃん！』







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まだ講義を受けている学生が多いのか、館内は人が少ない。







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美緒『やだよ！これからデートだもん』






『えー、』







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美緒『てことだから。頑張ってね？』
　






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そそくさと帰ってしまった美緒と、１人取り残された私。







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『はぁっ、』







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一番奥のパソコンの電源をつけて、キーボードを触る。







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『んーと、1867年に生まれて………』







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「せーんぱいっ！」







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不意に、後ろから明るい声が聞こえてきた。







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『あれ？大貴くん』







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声の方を向くと、にっこり笑う大貴くんが。







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『こんなところでどうしたの？』







大貴『このあともう暇なんで、時間潰しに来てみたんです！』







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大貴『……来てよかったっす！』







『なんで？』







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大貴『A先輩がいたから…、』







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声が小さくなっちゃう大貴くん。







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『ふふっ、かわいいなぁ〜♪』







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こんなかわいい後輩が、私になついてくれているなんて。







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大貴『っ…………かわいい、ですか？』







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『うん、かわいいっ』







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一瞬暗くなった顔。







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大貴『えっと…、ジュース買ってきたんです！飲んでください』







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だけど、すぐまた元に戻って手渡された缶ジュース。







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『あ、ありがとう！』







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大貴『隣……いいですか？』







『もちろんっ』







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