教えてアゲル。【Kei.Inoo】

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『もしもし…、慧くん？』







慧『『A？？』』







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『久しぶり…。今日、時間あるかな…？』







慧『『………あるよ！あるある！Aのための時間ならいくらでも…！』』







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必死すぎる慧くんに、早くも気持ちが溢れてくる。







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『っ………じゃあさ、今日の夜会えるかな？』







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慧『『え………会ってくれるの？』』







『会いたい…の、』







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慧『『うん………わかった。』』







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この会話をしたのが、約３時間前。







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本当に来てくれるのかな…

不安だから、まだ時間前なのに来てしまった。







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すると、キャンパスの前に人影が。







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近づくと、それは見慣れたもので。







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『慧くん…？』







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慧『A〜！』







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ベージュのハットをかぶった慧くんが、ずっと待っててくれていた。








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暗くなった道を、２人で歩く。







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『えっと………久しぶり、だね…。』







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いざ２人きりになると、言葉が出なくなる。







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慧『………うん』







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歩幅を合わせてくれる慧くんに、言いたいことはたった１つなのに。







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『慧くん………、』







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『ごめん、なさい………』







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慧『どうしてAが謝るの？』







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『私がちゃんと、慧くんのことを信じられなかったから』







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慧『そんな………俺の方こそ』







『慧くんはなにも悪くないの…、』







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『私も、慧くんに勘違いさせちゃうことばっかでいつも迷惑かけてるし、』







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『本当は慧くんのことしか考えてないのに………』







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慧『A…抱きしめていい？』







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