大きなわんこに懐かれました

12(ミンギュ) ページ12

A「いててて」

なにか痛いらしい。「どこが？」と聞くと、

「指がピアスにひっかかったー」と眉間にしわを寄せて不満そうな顔

「もう取る！」と宣言をして耳をいじるけど取れそうにない

ミンギュ「かして」

髪を反対側に流して、「ん」と耳を差し出してくる。手前側のピアスを外したら、「ん！」と今度は反対側を向けてきた

横並びでソファに座ってるから、反対側となると相手もこちらに体を寄せているし、自分も抱きしめるみたいに腕を回さないと取れない

(ちょっとやばい)

ピアスに集中して耳からそっと外す

見たところワンピースにポケットはなさそうだったから、自分のズボンのポケットにしまった


しばらくして帰ることになったものの、友達は傷心で悪酔いして女の子に絡みついていて、そいつはまあ危険なやつではないからいいや、と女の子ごと放っておくことにした

(さて、)

目の前で彼女はもうほとんど寝そうになっている

ミンギュ「かえりましょう」

彼女を支えて、というよりほぼ抱えながら、自分は帽子とマスクをしっかりつけて、外に出た

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