“兄妹”と思ったことはない ページ34
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『もし、私が断ったらどうする?』
私はたとえ血が繋がっていなくても“兄妹”である私たちの関係を超えてしまうような行為をすることがとても怖い。
もちろん総悟は私に信頼できる兄でもあり、1人の愛する男性でもあるわけで、“嫌い”だから断るということではない。
「…怖いのかィ」
『やっぱり、私たちは“兄妹”でいなきゃいけないのかな…』
“兄妹”と口に出すと、総悟はピクリと反応を見せる。
しかし、彼は私を宥めるように両手で優しく体を包み込んでいた力をさらに強め、より体が密着する形へとなった。
「俺はAのことを兄妹だと思ったことはねェですぜ。」
『…え?』
「18歳になる俺らに、いきなり今日から兄妹だと言われても、俺はお前のことを兄妹だと思うことはできねェ…俺は、ずっとAを1人の女として見ている。もちろん、これからもでィ」
予想外の言葉が総悟の口から出ているのをポカンと聞いていると、総悟は少し恥ずかしそうにして目線を逸らした。
『私も…お兄ちゃんって呼んでたけど、総悟のことは“兄妹”としては見ていなかった…。ずっと、これからも。総悟は総悟のまま、私の大切な人だよ』
私たちはお互いに目を合わせると、微笑み合い、どちらからともなく唇を重ねた_______
「んで…、結局俺に抱かれる準備はできたのかィ」
『ちょっ!随分ストレートに聞いてくるじゃない…、私は総悟とならなんだって準備はできてるつもり…であって、その…』
少し恥ずかしげに返事をした私をニヤニヤと楽しそうに見つめる彼は、私の腕を引いてそのまま寝室へと連れていった_______
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時