勘違い ページ3
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『ねぇ、勘違いされるよ?』
「あァ?」
お兄ちゃんは私を横抱きにし、保健室までの廊下を歩き続ける。
今は授業中のため、私たちの姿は目に入ることはないが、こんな姿を他の生徒達に見られたらたまったもんじゃない。というのも…_________
『お兄ちゃんモテるんでしょ?風の噂で聞いたんだけど…私1人でも歩けるし、ていうか何でさっき寝てたのにわざわざ保健室まで、』
「あのなァ…」
私が抵抗するように言葉を発すると、歩いていた足が止まり、その場に立ち止まる。
私は目線を合わすことがないよう、彼の胸に顔を埋めた…。
「俺はAのことを家でもココでも、一番近くで見てんのに放っておくほど腐った人間じゃねーですぜ。それに…」
そう言いかけた後、また少しづつ歩き出す
私は顔を伏せたまま、お兄ちゃんの規則正しいリズムに揺すられて聞いていた____
「アンタになら、別に勘違いされたっていい」
『え…___』
私は伏せていた顔を上げようとすると、「着いたぜィ」と保健室前の廊下で優しく体を降ろされる。
そのまま、お兄ちゃんは私の頭をポンっと撫でると、今度はその手を私の顔を包み込み、優しく唇を重ねた_________
「んじゃ、そういうわけで」
唇が離れると、そう一言だけ残して来た道を戻ってしまった…___
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内藤。 - いつもドキドキしながら見てます!最高です! (2021年7月15日 23時) (レス) id: c44f8901d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お砂糖 | 作成日時:2021年3月2日 0時