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「ここは、生の世界と死の世界の境目
ここで地獄へ行くのか天国に行くのか決定されまーす」
「えええ……」
女の子が淡々と言い放った言葉。
僕は死んだってこと……?
「えーと……貴方は相川真冬さん、
音楽活動…?歌い手さんなんですねー」
つらつらと、手元の紙を見ながら僕の情報らしきものを読み上げる女の子。
よく見れば、白い風景に同化して見えなかったが白い翼が背中から生えている。
僕たちの言う"天使"の見た目だ。
「______ということですが、間違いはありませんか?」
「え、と」
どうしよう、全く聞いていなかった。
答えになってない返答に、女の子はちらりと僕に視線を移して不思議そうな表情をした。
「いやだって言わないんですか?」
「いや…?」
なんで?と問いかけると今まで見てきた人はみんなそうだったのだと言った。
「どんな死に方をされても、ここに来たらパニックになって、自分が死んだことを認めきれずに元の世界に戻して欲しいって言うんです」
でもそれはできないから、いつもこまるんですよ。と愚痴っぽく言って笑った。
……僕は、
僕はどうなんだろう。
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イーリス - とても、感動しました。私は、普段あまり感動しないのですが、この作 (小説)を、見た瞬間どうしても涙が止まらなくって、笑ってしまいました。 砂糖さんに、『勇気』と言う名前の 魔法をかけてもらいました。本当に、ありがとうございます。 (2018年6月8日 0時) (レス) id: ef79601f91 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - とてもいいお話でした。学校とかで嫌なことがあった時、もう嫌だ…と思っていましたが、この小説を見て勇気が出ました。 (2017年9月24日 20時) (レス) id: 3d59140e51 (このIDを非表示/違反報告)
璃桜 - ちょうど今日私の恋人が事故で亡くなったという電話がきました。最初は私も死のうと思いました。でもこの小説を読んでもう少し生きていようかなと思いました。ありがとう。 (2017年9月24日 19時) (レス) id: 6eda127a87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:砂糖。 | 作成日時:2017年9月24日 18時