restaurant*ARS (ページ4)

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A「あの…

何で、二つ？」

素っ気なく…、私がそう言うと。

翔「あぁ、これは俺の分です。

…いいですか？

.

一緒に」

.

こくん。

と、頷くと

彼は目の前にあるアイスティーを飲み始めた。

なにか喋る訳でもなく

静かな時間が私たちを包んでいく。

.

ふいに、櫻井さんと目があった。

翔「今日…

何かあったんですね」

私が

きょとんとした様子で櫻井さんを見ていたら

翔「あっ…いえ…。

気のせい…ですよね。

すいません」

『あはは…』

そう乾いた声で笑う。

A「気のせいなんかじゃないです。

…会社を、…辞めてきたんです」

.

からん…カラ…

私はアイスティーをストローでかき回す。

その度に氷はくるくると回り

まるで私の頭の中みたいだった。

.

翔「ふふっ」

.

.

A「え…？」

櫻井さんが

私を見て微笑んでる。

頭にはてなマークを浮かべていると

にこっ

.

と笑って

翔「入ってきた時より

顔が明るくなりましたね」

.

A「そ…そうですか…？//」

見られて、たんだ…//

何だか急に恥ずかしくなって

私は真っ赤になっているであろう頬を両手で包みこんだ。