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龍斗の家で
一度もスマホを見なかったのは。
他人といるときにスマホを見るのが
失礼だから、っていうのは言い訳で。
本当は、見たくなかっただけかもしれない。
龍斗が布団を取りに行ったときに
チラッと見た画面には
涼からの沢山のメッセージ。
それを無視して
龍斗のかおりに包まれたら
いつの間にか寝てしまっていた。
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『もしもし』
家に帰って
涼からの着信にでると
「なにしてたの」
と、低い声。
『ごめん、疲れて早く寝ちゃって』
「ほんとに?」
『え…』
「龍斗くんといたんじゃないの?」
そう言ったのは
勘なのか、確証を持っているのか。
『いないよ』
と返事すれば
「そっか」
と簡単な返事だけ帰ってくる。
涼だって、女の人といたじゃない。
そんなことは言えなくて。
「じゃあ、また後で
バイトでね」
『うん』
早く会って
大好きな涼だって、確認したい。
そう思って
開いた、初デートの写真
ツーショットの写真に写る涼は
やっぱり
『かっこいい』
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作者名:ちゅっきー | 作成日時:2019年7月8日 21時