幼馴染が最低な男にとられた 2 (ページ10)

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ryuto

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「久々だし、夕食食べてく？」

『うん！
龍斗のお母さんの料理好き』

まだ少しだけ残る
Aをハグした感覚。

大好きなAとしたくてとっておいた
はじめてを他の人としてしまって。

そういうことだってしたのに、
Aとの軽いハグの方が
ずっとドキドキするんだ。

ヴーヴー

『電話？』

スマホの画面を覗き込めば
"小鳥遊"という表示

それをそっと切って裏返す

『いいの？でなくて』

「うん。」

『龍斗は、小鳥遊さんと
付き合ってるの？』

「付き合ってないよ」

『そうなんだ』

「そこそこ、仲良くはしてたけど。

でも、もう辞めるわ」

『え？どして？』

やっぱり俺はAが好きだから。

なんて、Aには言えないけど。

「やっぱ、柄じゃないなって
色んな女の子と仲良くするのとか」

『まぁ、たしかに』

スマホを手にとって
Aの前で

"ごめん、誘われるがままに
ずっと遊んでたけど
もう辞める。他の子にも伝えて欲しい"

と小鳥遊さんに返事をしたのは
わざとで。

「これからは、
Aのこと、ちゃんと支えるから」

なんて、ちょっとカッコつけてみる

『はは、ありがと。』

その笑顔が大好きで。
守りたいから、恋人になれなくても。

Aに幸せになって欲しいから。

お遊びはもう終わりだ。

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