幼馴染が最低な男にとられた 2 (ページ5)

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バイトの帰り道

いつも通り話しかけてくる
涼と、気がかりでしょうがない私。

「A？」

それに気づいて
立ち止まって私の方を向いた涼に

『あのさ』

勇気を振り絞って

『お祭り

女の人といってたの？？』

と聞けば

「はぁ」

とついたため息。

『りょ…』

「疑ってるの？」

私の言葉を遮るように
被せられたことば

『っ、疑ってないけど
クラスの子に言われて心配になっちゃって』

「俺は、たしかにあの日
お祭りんとこ通った。

けど、浮気なんてしてないよ」

『うん。わかった』

きっと、龍斗のことが好きな
小鳥遊さんが

幼馴染だった私のこと
いじめたいだけだったんだ。

そう言い聞かせて。

『ごめんね』

と足を進めたら

「ごめん、今日は

俺。もう帰るわ。」

って

『へ…』

「なんとなく、
ちょっとだけ、ゆっくり考えたいから。

じゃあ、またね」

そう言って
お別れのキスもなく

私に背を向けた涼。

待ってよ
と言うこともできず、ただ立ち尽くすだけ。

涙が出そうになるのを
噛み締めて

家の方に向かえば

『あ、猪狩くん』

たまたま会った猪狩くん。

「Aちゃん、涼さんと

最近どう？？」

そう言われて

『まぁ、順調かな！！』

って、笑顔で答えたのは

多分自分に言い聞かせるためだ。

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