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『あのね、それでね、……』
「なんだそれ!」
部活の帰り道。
今朝、オッパにちょっとした寝起きドッキリを仕掛けたら大成功したっていう話をダニエルにしながら歩いていた。
「お前のリアクションの良さはヒョンに似たんじゃね。」
ジソニオッパのリアクションは確かに大きくて面白い。
でも私は別にリアクション良いって自覚ないんだけどな。
途中で寄ったコンビニで缶コーヒーと250mlパックの牛乳を買ったダニエル。
カフェオレにでもするのかな。
わざわざ別で買わなくても、既成のものを買えばいいのに。
そう思っていると、袋から牛乳を取り出して手渡してきた。
『私に…?牛乳…?』
「炭酸よりこっちの方がお前のためになるかと思って。」
『ん?どういうこと?』
「それ飲めば小学生と間違われずに済むだろってこと。」
つまり……私の背は小学生並みだと?
『何言ってんの!私そんなに小さくないもん!
どう見ても高校生じゃん!
なんなら今度実際に小学生の隣に並んで見せてあげようか!』
ムキになってストローをパックにぶっ刺し、一気飲みしてやった。
『私の成長期はまだ終わってないってオッパが言ってたんだよ!
いつかダニエルよりおっきくなるんだからね!』
「はいはい、頑張ってねー。おちびちゃん。」
そう言って笑いながら、不意に私の頭をポンポンしてきた。
『うっ……』
ムカついているはずなのに、そんなことされたらもう何も言い返せない。
あの日、海で助けてもらった日から、ダニエルは私に触れることが増えた気がする。
彼はどういう思いでやっているのかわからないけど、
私は嬉しくて、胸がキュンとして、
もしかして彼も私のこと…って期待してしまう。
あの時のことは思い出す度に口角が緩んでしまうレベルで頭から離れてくれない。
でも…助けてもらっておいてこんなこと言っちゃだめだけど、あの助け方は意外過ぎた。
まさかこの歳で人妻扱いされるとは思ってもなかったから…。
ああいう時は彼氏のフリをして助けてくれるのが王道のはずじゃ…
とか考えちゃう私は少女漫画の影響を受けすぎなのかも。
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しずく(プロフ) - 通行人さん» ありがとうございます!遅くなってしまい申し訳ないです。やっとオサナナナジミ。2を公開できますので楽しみにして頂けたら嬉しいです^^ (2018年7月23日 14時) (レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - せりさん» コメントありがとうございます!楽しみにしてくださってるんですか。有難いです!もうすぐ続きを公開しますね^^ (2018年7月23日 14時) (レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
しずく(プロフ) - yuuhattoriさん» ありがとうございます!そんなに喜んで頂けてるなんて嬉しいです;;そろそろ2の方を公開しますので! (2018年7月23日 14時) (レス) id: 1f3b3782e0 (このIDを非表示/違反報告)
通行人 - 面白いです!続き気になるああああああ (2018年7月8日 17時) (レス) id: b198da2ece (このIDを非表示/違反報告)
せり - 今回も面白い!オサナナナジミ。2嬉しすぎます。楽しみにしています!!頑張って下さい^_^ (2018年7月7日 21時) (レス) id: a32ee9cad6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しずく | 作成日時:2018年3月7日 22時