オ サ ナ ナ ナ ジ ミ 。

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体育祭の出場種目決め。
実行委員が前に出て進行している。


「Aちゃん何に出る？」


前から振り返って聞いてきたジェファン君。


『玉入れか綱引きにしようと思ってるんだけど。ジェファン君は？』


「俺は、んー…障害物競走にでもしよっかな〜。」


『おぉ〜いいねいいね！なんか似合いそう！』


障害物競走か…足が遅くても出来るかな…

でも確か跳び箱が障害になってたような…

……却下だ。


「それでは今から種目を読み上げるので、出たいものに挙手して下さい。」


私は結局綱引きに手を挙げ、人数オーバーになることもなくすんなり決まった。

ジェファン君も希望通り障害物競走でいけたみたいだ。



チャイムが鳴り、帰りの準備をしていると教室にダニエルが入ってきて、ジェファン君にどの種目にしたか聞いている。


聞こえてきた会話によると、どうやらダニエルは800mリレーに出るらしい。



「Aは？ちゃんと二人三脚にした？」


『するわけないでしょ。綱引きですー。』


「まじかよー。せっかく有名人になれるチャンスだったのに。」


誰が笑い者になってまで有名人になりたがるのさ。


「何それ何それ。どういうこと？」


「Aってさ『ジェファン君は知らなくていいから！』


止めに入ったのに、私の過去の散々な運動成績まで暴露されてしまった。


「なるほどー。なんか意外。
Aちゃん普通に運動できると思ってた。」


ジェファン君の隣で思いっきり目を細めて笑っているダニエル。


『ほら、先生来たからもう帰って！』



もしこれが他の男子だったらすごくムカつくだろうけど、自分までつられて笑っちゃうのはきっとダニエルだからなんだろう。

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