第八十八話 まーだーかーなー? ページ11
「残念だけど太宰の言う通り、明日五大幹部会は開かれる」
「ちなみに教えてあげるけど、理由は私が先日組織上層部にある手紙を送ったからだ」
既に嫌な予感。
「で、中也に予告するんだけど、君は私を殺さない、それどころか懸賞金の払い主の情報の在処を私に教えた上でこの部屋を出ていく……それも内股歩きのお嬢様口調でね」
「ぷっ」
ドクターが思わず吹いた。
私だって笑いそうだ。なんだそりゃ、むしろ見てみたい。
「アァ?」
「私の予言は必ず当たる、知ってると思うけど?」
今更だが、私がここに来ることも太宰さんの中では
予想済みだったのかもしれない
と思うとちょっと嫌。
「この状況で何が……手紙?手紙だと?」
「手紙の内容はこうだ」
太宰死歿せしむる時、汝らの凡る秘匿公にならん
『なるほど……』
「妾にはさっぱりだね」
『“元幹部で裏切り者の太宰を捕まえたーやったー!”って思ったら“太宰殺したら組織の秘密が全部バレちゃうよ〜”って云う手紙が来た……マフィアの罪なんて、検事局に渡れば幹部は粉々にできます、これは確かに会議です』
「アンタ、そんな話し方出来たんだね……」
『失礼な』
「そんな脅しに日和るほどポートマフィアは温くねぇ」
たしかに。そうなれば反撃のしようも……
「手前は死ぬ!死刑だ!」
「だろうね、でもそれは幹部会の決定事項だ、決定前に私を私刑にかけたら独断行動で背信問題になる。罷免か、最悪処刑だ」
「そして俺が諸々の柵を振り切って手前を殺したとしても……手前は死ねて喜ぶだけ?」
「てことで殺りたきゃどーぞ。ほら、早くぅ」
まー
だー
かー
なー
と太宰さんが煽る。
中原中也は太宰さんのそばにナイフを刺すだけ。
そのまま外套を取りに戻る中原中也。
上手い。
『流石はポートマフィア元最年少幹部……双黒の頭脳派ですね』
「そういえばAさんとはマフィア時代戦いましたねぇ」
『厄介でした、特に太宰さんが』
そうだ、厄介だった。
異能なしだった私が双黒と戦ったのだから。
第八十九話 双黒からのラブレター(?)【過去編】→←第八十七話 最恐の医師
79人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
死神参謀凶華(プロフ) - 神楽さん» ありがとうございます!!続編絶賛考えてます! フォローありがとうございます!! (2018年10月14日 10時) (レス) id: 49037b932f (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - 続編ですか!おめでとうございます!楽しみに待ってます!P.S.Twitterフォローしました (2018年10月14日 10時) (レス) id: 7244bac494 (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - りとさん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年10月6日 17時) (レス) id: 49037b932f (このIDを非表示/違反報告)
死神参謀凶華(プロフ) - 紅月さん» 中也さぁぁぁん←変換欄を殺して頑張った続編をお楽しみあれ…… (2018年10月6日 17時) (レス) id: 49037b932f (このIDを非表示/違反報告)
りと(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも楽しいお話を待ってます! (2018年10月6日 17時) (レス) id: 892238b735 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凶華 | 作成日時:2018年10月6日 17時