僕たちの関係はお酒によって保たれている (ページ18)

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十七杯目ページ18

「調べてもなーんも出てこないわよ？」

腕には銀色のアクセサリー(手鎖)

壁は厚いコンクリートでできていて上の方に空いている穴から微かに日が溢れている…

もう朝か、

深夜ごろにここに連行され数時間。日が出ている時間。

鈴菜にはバレていないだろうか？あの子は意外と察しが良い。まぁ、外に出てスーツ姿の男に連れられ黒塗りの車に自分から乗ったのだから……

目の前には黄金色の髪をぐしゃぐしゃとかき乱しパソコンで何かを見ながら唸っている

降谷「はぁ、小中高と地元の公立に進み、大学は東都大学法学部。その後は消息が途絶えている」

「で？私の正体がわかったの？」

降谷「全く。そう言えば、ジンの情報をくれるのか？」

「良いわよ。でも刑務所暮らしは嫌よ？」

降谷「お前の協力次第だ」

「その言葉忘れないで頂戴」

一呼吸起き口を開く。

さぁ？最初の獲物は……お前だ

「医学の世界にある一人の若者が舞い降りた。その若者はまだ経験が少ないのにもかかわらず恐ろしく正確で完璧なオペをおこなった」

「その若者はすぐに評価され天才と呼ばれ、注目の的となった。

だが、その数年後その若者は二度と世間の脚光をあびることはなかった。

若者が担当した少女の容体が急激に悪化し無くなったのだ。

死因は皆、若者のミスだと思った。

それから年配の医者から恨まれていた若者は医療業界から追い出された。

貴方はどう思う？かつて神だと言われ、人体のことを熟知している人間が裏の世界に落ちてしまったら……」