アネモネ(青×黄) (ページ21)

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黄side

「起きてや！！！なぁ！？お願いやって！俺を置いていかんといて！！！！！」

横たわる大毅に必死で声をかける俺。

ピクリともしない大毅。

そして、俺の声を垣消すように降る雨。

なぜこんなことになったのか、

俺たちは二人で歩いていた。

どしゃ降りの雨なんか見えていないかのようにアホみたいに笑っている俺と大毅。

二人の和やかな雰囲気を切り裂くようにクラクションが鳴り響いた。

それに気づいて振り返った時には軽自動車が俺らに突っ込んできた。

まずい！！！！！

全身に力が入る、動ける訳もない。

ドンッッッ！！！！！

、、、車に当たったら正面に衝撃が来るはずやのに横から強く押される衝撃が来た。

よくこんなときに冷静な判断が出来るなと思ったが状況を確認するため目をあける。

車のライトが眩しい。

そして、目の前には真っ赤に染まった大毅が横たわっていた。

冒頭に戻る。

そこからは救急車が来て警察も来た。

俺は必死で気づかなかったが、当て逃げやった。

俺を助けてくれた大毅は病院で懸命な治療が施されたが亡くなってしまった。

しかし、俺は無傷で生き残ってしまった。

何とも言えない自己嫌悪に襲われる。

俺の心からまだ大毅の無邪気に笑う姿が離れない。