山短編集2(OS) (ページ6)

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I feel you ページ6

「お先でーす！頑張ってね！」

「お先に失礼。頑張ってね翔ちゃん」

「お疲れ様。ZERO頑張って」

月曜の仕事終わり、他のメンバーそれぞれが翔くんに一声かけていなくなっていく。

「あなたもこれで上がりでしょう？俺着替えてから行くから出るの遅いよ？」

仕事がまだ控えているからなのか、恋人と2人きりだというのにきびきびとスーツに着替えていく翔くんにはあ、と溜息が溢れる。

「わかんないの？」

「何が？」

「一緒にいたいの。翔くんが足んないの」

そう、この所お互いの休みが全く合わなくて、プライベートな時間で翔くんに会えていない。

必然的にイチャイチャする時間なんて全く取れない。

だからほんのちょっとでも一緒にいたい(あわよくばちょっとイチャイチャしたい)と思っていたのに、翔くんの返答はつれなかった。

「もうちょっとしたら会えるでしょ」

「それまで待てねぇ」

「もーわがままいわないの。ねぇ、俺もう着替えたから出るからね」

そう言って躊躇いなくバッグを持って出て行こうとする翔くんにちょっと苛立って、思わず腕を掴む。

「なに、ちょっ……んんっ……ふ……ん……」

掴んだ腕を引っ張ってそのまますぐ横の壁に体を縫いつけ、ふっくらとした唇に自分のそれを重ねた。

口が半開きだったのをいいことにそのまま舌を差し込むと、翔くんの体がピクっと震えた。

「はぁ…ん……くっ……はあ……はあ……」

口を離すと、肩で息をしている翔くんに睨まれた。

でも目は潤んでいるし、そんな目で睨まれたってちっとも怖くない。

一回してしまうともうちょっと味わいたくなって、まだ息の整わない翔くんにもう一度口付けた。

そんな時だった。