＿41 ページ44
・
o side
あれから教室に誰もいなくなった頃を
見計らって、教室に戻ると
案の定誰もいなくなっていて安心した。
教室の角には試着スペースがある。
先ほどの余韻が残るままにそこを覗くと
...あれ、
誰かの忘れ物。
誰のものだろう、と手に取ると
それは生徒手帳だった。
誰のものか知るためには、中を見なきゃいけない。
どうしようかと迷っていると＿＿
「智くん、」
徐に現れたのは翔子だった。
「どうしたの？」
「や、忘れ物してて、取りに来たの。」
「これ、翔子の？」
手に持っていた生徒手帳を示すと
「！それっ、どこにあったの？」
「ここ。」
「よかったぁ、ありがとう智くん。」
「ん。」
......
突然のふたりきり。
静かな沈黙が流れる中
気まずいわけでも居心地が悪いわけじゃない
この空間に内心、落ち着いてた。
「智くん、帰るの？」
「うん、今から帰るとこ。」
そう言うと、少し遠慮がちに送られる視線。
空いていたふたりの距離を少し縮めて
ふわっと香るのは、他ならぬ翔子の匂いで。
「一緒に、帰っていい？」
そんな彼女から、発せられた言葉は俺を
いとも簡単に有頂天へと舞い上がらせた。
「...いいよ、」
「ほんと？」
「ん、」
そっけない返事しかできない俺に
翔子はいつだって純情で。
なんでそんな、嬉しそうなの。
なんでそんな、キラキラしてんの。
翔子を見てると、やっぱり苦しくて。
好きなのに苦しいのはなぜか、
それは、本気で好きだからだ。
って誰かが言ってたな。
＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿
夕日が沈む、少し前。
並んだふたりの影が愛おしく感じてしまうのは
きっと自分も知らない��無意識のうち��のこと。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 421人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もふ(プロフ) - 花咲*さん» こちらこそありがとうございます！コメント嬉しいです(*´∀｀)翔子が可愛すぎてもう抑えが効かなくなってる模様です。斗真にとられちゃう前に行動を！三角関係の結末はいかに＿＿メイド翔子ちゃん激かわだと思います！智くんさらにピンチですね笑 更新頑張ります(´∀`) (2018年9月14日 23時) (
レス) id: 7f28c40749 (このIDを非表示/違反報告)
花咲*(プロフ) - 更新ありがとうございます(*≧∀≦*)智くん気持ち抑えられなくなってきてるのかな。ニノの言葉の意味を考えて可愛い翔子ちゃんのこと危機感持って欲しいなぁ〜翔子ちゃんのメイド姿宿題くんの時もすごく可愛かったなぁ〜みんな惚れちゃうよ！ (2018年9月14日 19時) (レス) id: 86b0d6adcd (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - 桃姫さん» こちらこそありがとうございます！コメント嬉しいです(*´｀)これから進むにつれてふたりのメイド・執事姿がより詳しく見られると思うので楽しみにしていてください！ふたりの恋模様がもどかしくてうずうずしますね笑これからよろしくお願いします！頑張ります！ (2018年9月13日 21時) (レス) id: 7f28c40749 (このIDを非表示/違反報告)
桃姫(プロフ) - 最近毎日更新してくださって嬉しいです！忙しい中更新ありがとうございます！メイド姿の翔子ちゃん想像しただけで天使の様に可愛いすぎるのがわかります！執事スーツの智も絶対イケメンですよね！これからも是非更新頑張ってください！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: dd4bedf875 (このIDを非表示/違反報告)
もふ(プロフ) - 花咲*さん» 花咲*さん、ありがとうございます！楽しんで読んでくださっててとても嬉しいです！両片想い、彼女持ちの状況でライバル登場とあって、どうなるのか＿＿私自身も楽しみながら進めていきたいと思います！更新頑張ります(*´｀) (2018年8月12日 20時) (レス) id: 7f28c40749 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もふ
| 作成日時：2018年2月19日 16時
