＿＿同じ屋根の下 1 (別展開) ページ22
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＿＿綿菓子と金平糖より
同じ屋根の下 7からの続きの別展開
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s side
家に着くと、暖かな間接照明だけが
リビングからもれていた。
「さとしくーん？」
彼の靴を確認し、名前を呼ぶ。
いつもならすぐに来てくれるのに
どうしたんだろ。
不思議に思いつつも、歩みを進めた。
リビングまであとちょっと。
ドアノブに手をかけ、入った途端。
後ろから伸びてきた手に包まれた。
「おかえり、翔くん。」
「っ、ただいま。」
息つく間もないくらいの勢いで包まれた体は
酔った体に、智くんの体温が伝わって熱い。
「楽しかった？」
「うん。ご飯も美味しかったし、お酒も。」
「そっか。」
「智くんは？」
「俺も、楽しかったよ。」
「ふふ、よかった。」
ふわふわしてる、視界も頭も感覚も。
眼に映るもの、感じるもの
全てがふわふわで。
普段だったら、緊張しちゃって
あんなうまく笑えないもん。
お酒の力って凄い。
「..... 翔くん、酔ってる？」
「ちょっとだけ。」
俺を見つめる
智くんの眉がぴくりと上がる。
「じゃあ暑いでしょ、脱ぎなよ。」
「へ、」
ジャケットを脱がされて
ベストも脱がされて
しゅるりと音を立てて、ネクタイも外される。
「さ、智くん？」
「んー？」
呼んでも、適当な返事だけ。
手元は悠長に動いて。
暖房の効いた
外気にさらされる火照った体。
「翔くん、暑がりだもんね。」
そう言って、笑う智くんの顔は
戸惑いに潤んだ目が邪魔をして
はっきりと見えなかった。
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作者名：もふ
| 作成日時：2018年1月5日 20時
