34話 ページ34
貴方「ごめんなさい、さっきのは
咄嗟に言ってしまって、家を特定するためとか全く思ってなくて…」
恐らく意味のないであろう弁明を言うも、
真顔のまま私の顔を見つめる吉沢くん。
幻滅されたかなと涙が出そうになる。
吉沢「特定？笑
むしろ俺は早くAちゃんに俺の家来て欲しいんだけど。」
貴方「…へ？」
吉沢くんは笑いながら私の頭を撫でた。
吉沢「俺の中でAちゃんはただのファンじゃないよ。1人の女性として見てる。
だからもっと一緒にいたいし、必死になるんだよ。」
吉沢くんは私と目を合わせる様にしてそう言うと、
…やっぱ佐伯くん呼ぶね、
と言って電話をかけ始めた。
吉沢くんは私ともっと一緒にいたいんだ…
それに私は気付けないで…
電話が終わったらしい吉沢くん。
吉沢「ごめんねAちゃん、佐伯くんに住所教えちゃった。15分くらいしたら来るっぽいから、帰るね。」
吉沢くんは自分の荷物を軽くまとめると、
グラス洗うねとキッチンに行った。
私はというと、吉沢くんの気持ちに気付いて
胸を抑えて動かないでいる。
吉沢くんの頭の中に私が少しでもいることが嬉しくて
なんだか急に酔いが回ってきた気がした。
吉沢「…Aちゃん、佐伯くん着いたみたいだから
帰るね。オムライス美味しかった。」
私の背に優しく話しかけてきた吉沢くんは、
少し遠慮気味な声色だった。
貴方「…吉沢さんっ…私、今日楽しかったです。
だから今度は…
吉沢さんの家に行ってもいいですか？」
吉沢「…！…当たり前。
絶対連れてくから。」
________________________
生意気だった。あの発言は。
ただの女が吉沢くんに家行っていいですかなんて。
でも、吉沢くんは笑顔で私にそう言ってくれた。
吉沢くんが帰って1人になった部屋で、
ソファのクッションを抱きしめながらスマホを見る。
そこには、
今日撮った吉沢くんと2人のツーショット。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 359人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
synk - 一気読みしてしまいました！最高でした！もう更新の予定はないのでしょうか…？続きが気になります。頑張ってください！ (2021年11月1日 3時) (
レス) id: ffd759584a (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - また続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 34話のここの部分 私はというと、吉沢くんの気持ちに気付いて 胸を抑えて動かないでいる。 これ正しくは吉沢くんへの気持ちに気付いてではないんでしょうか？ (2021年10月4日 1時) (レス) @page34 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは私の家に泊まらせるわけにはではないんでしょうか？ (2021年10月4日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません｡｡｡ お久しぶりです(笑) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 33話のここの部分 佐伯くんとはマネージャーさんのことだろうか。 分からないけど、とりあえず私の家に泊まるわけにはいかない。それは阻止しないと！ (2021年10月4日 1時) (レス) @page33 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
�豈� - またまた続けてのコメントですみません。 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2021年9月9日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：二の腕 | 作成日時：2021年8月1日 21時
