【龍が如く】努々忘れぬ様に

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｢はぁ、お腹いっぱいです。ご馳走様でした。｣




店の外で俺に手を合わせるAちゃん

動揺しながらも結局、俺も渡されたパフェを1つ食ってしまったので満腹だった




｢おう。まだ夜まで時間あるな｣


｢そうですね、まだ何処か行きますか？｣


｢あぁ、Aちゃんのお洋服でも買うてあげよう思てな｣


｢え！わ、私の服ですか…？｣



予想外の回答に驚いたAちゃんは、いやいやと断る



｢私の服なんかべつに…｣


｢あかん！これからデートする時、服に困るやろ？｣


｢そんな時ないですよ｣


｢あるわ、というか服ない言うてたやんけ。今家に何着あるんや？｣


｢え、っと……ワイシャツ3着と長ズボンが3着くらい…｣



言い辛そうに彼女は計6着、服があることを告げた
足元を見ると初めてあった時から変わらず履き潰されている黒のスニーカー

この子、なんでこんなに物欲が無いねん…



｢もう分かったやろ？オシャレ用の服、1着は持っとかなアカンで。好きな男が出来た時じゃ遅いんや｣


｢どの目線のアドバイスですか｣


｢うっさいわ、とにかく行くで！｣


｢はぁ、分かりました。｣





ちょっと面倒くさそうに返事をして、隣を歩く彼女

ふと、彼女は本当に何者なのかよく分からなくなった



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