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「そう言えばAさんなんで保健室に?」
「あ、そうだった。手当しに」
「あー、膝?痛そう」
「そうでもないよ」
「俺がやってあげる」
「え、いいよ!自分でできる!」
頑なに拒否するAさんの肩を押し再びベッドサイドに座らせる。
救急箱から消毒液と脱脂綿、絆創膏を取り出してAさんの前にしゃがみこむ。
あー……言わなきゃよかったこんなこと。
短パンから伸びる白くて細い脚。
そんな白から滲んだ真っ赤な血。
美味しそう。そう思ってしまったらもう手遅れ。
「……っ、?!」
口の中に広がる鉄のような味。
舌舐めずりをしてAさんを見上げると彼女の顔は真っ赤で。
……それも美味しそう。
「ちょっと……、汚いよ血なんて舐めたら」
「Aさんのなら汚くないよ」
「……何言ってるの」
はぁ、と呆れたような小さなため息。
それでさえも俺の心を揺るがす。
たまらん。
手に持っていた消毒液を脱脂綿に垂らして傷口に当てると染みたのか小さく声を漏らしたAさん。
これまたたまらん。
これ以上は止められなくなりそうなので急いで絆創膏を外袋から出して蓋をした。
「……えおえおくんて、舐めときゃ治る思考の人?」
「いや、別に?」
「ああ、そう……」
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有馬(プロフ) - げふりーるさん» はじめまして、作品を読んでいただきありがとうございます。そう言ってもらえると書いた甲斐があります。とても嬉しいです(;_;)ありがとうございます!! (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» いつもありがとうございます!新作もよろしくお願います(o^^o) (2018年11月14日 17時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
げふりーる(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!最初から最後までドキドキしながら読ませていただきました。この様な素晴らしい作品に出会えて本当によかったです。 (2018年11月12日 19時) (レス) id: db287560ed (このIDを非表示/違反報告)
007(プロフ) - ついに完結…おめでとうございます!あろま先生落ちも、恋叶わないけど応援してくれる男子も、ツンデレちゃんも大好きなんで、最高!って思って読んでました!なんだこのぽっかりと穴があいた感覚…まぁいいや。今作も面白かったです!新作楽しみです!応援してます! (2018年11月12日 1時) (レス) id: 378ccf97ed (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 007さん» ありがとうございます!(*^ω^*) (2018年11月1日 18時) (レス) id: 803c666fd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有馬 | 作成日時:2018年10月17日 0時