元鬼狩りと刀 弐

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二振りが大事そうに子犬と子猫を抱いて、本丸へ繋がっているゲートをくぐる。


『．．．うん。ケロッとしてるね。』

睦｢良かった、大丈夫そうぜよ。｣

伽｢こっちも大丈夫そうだ。｣

『さあ、皆にお披露目しよう。』


刀剣男士全振りを集め、二匹を見せる。

2匹はあったいう間に人気者になり、温かく迎え入れられた。

数時間もすれば、二匹もすっかり本丸に馴染み始める。


五｢よ、良かった．．．虎くん達とも仲良く出来そうです．．．！遊び相手が増えて嬉しそう．．．！｣

夜｢僕に擦り寄ってくるなんて．．．怖くないのかな．．．？｣

宗｢良かったですね、お小夜。｣

燭｢これは大きくなりそうだね、子犬の方。足が太くてしっかりしてるし。｣

睦｢楽しみじゃのお！｣

烏｢ころころと愛いことよ。｣

山国｢どうして来てくれないんだ．．．？俺が、写しだからか．．．？｣

伏｢兄弟が逃げるからだろう！｣

太｢潰してしまわないように気をつけなければ．．．｣

巴｢近くにいる時は鳴いて知らせてくれよ？｣

猫｢ﾐｬｰ｣

犬｢わんっ｣

巴｢そうだ。賢いな。｣

石｢私にも教えておくれ。踏み潰してしまいそうだからね．．．｣

伽｢鈴でも着けるか．．．｣


二匹にはそれぞれ、音の違う鈴が首輪と共に着けられた。


歌｢名前はどうすんだ？雅な名前が良いね。｣


ハッとする刀剣男士達。

名前候補を各々出すことになった。


『因みに、子猫は雄、子犬は雌ね。』

歌｢子猫が雄？雄の三毛猫は珍しくて縁起が良いと聞くよ。｣

烏｢この本丸に幸運を呼び込んでくれるやもしれぬな。｣

睦｢おまん、女の子じゃったんか〜！｣


性別も踏まえて、名前候補が上がっていく。


睦｢ミケ、コロ！｣

宗｢樹、幸。｣

歌｢健、瑞。｣

『．．．』(ｼﾞｯ

犬｢．．．？｣(ｼﾞｯ

加｢慶、愛！｣

乱｢禄、彩！｣

石｢聖、福。｣

『．．．』(ｼﾞｨ

犬｢．．．｣(ｼﾞｯ

伽｢．．．？｣

睦｢？｣

『．．．．．．杏？』

犬｢ｱﾝ！｣

燭｢おや、返事をしたね。｣

睦｢こん子犬は "杏" で決まりかのう！｣

五｢杏．．．！｣

杏｢ｷｬﾝ！｣

加｢杏〜！｣

乱｢杏ちゃ〜ん！｣

睦｢ほしたら子猫じゃの。｣

伽｢．．．隆。｣

猫｢ﾐｰ｣

睦｢こっちも決まりじゃな！｣

『よろしくね、杏、隆。』


子犬の名は杏に、子猫の名は隆となった。

二匹の首輪の鈴には後々、Aにより霊力で脱走防止と守護の術がかけられた。

ついでに鈴の音が響くようにも。

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