元鬼狩りと刀 弐

081 ページ31

第一部隊は全員が、中傷又は軽傷を負ってはいたが、

Aの一声でスイッチが入り、その目で確実に首を捉えて落とした。


男鬼｢ふざけるな！ふざけるなァァアア！！｣

女鬼｢十二鬼月になるのよ！褒めてもらうの！！！｣


崩れかけた身体で、未だ攻撃を出す。


髭｢切り刻んでしまおうか。｣

長｢それは良い。｣

夜｢早く死んでよ｣


が、それも捌かれ、細々と体を切り刻まれた。

それが灰となり、風に吹かれて消えていった。


『うん。お疲れ様。』

睦｢主や鬼殺隊ん人らは、いっつもあんなんを相手にしちょったんか？｣

『そうだね。ただ鬼にも色々あって、色んな術を使うのがいたよ。』

長｢今回の鬼はどのくらいだったんだ？｣

『一般隊士数名で倒すくらい。』

燭｢それって柱だと．．．｣

『一瞬。技を使うまでもなく。』

髭｢すごいなあ｣

夜｢そんなに．．．｣

睦｢おっそろしいのう．．．｣


なんて少し話していると、


『っ！！！』


Aが何かを感じ、日輪を抜いて動く。


ｶﾞｷﾞｬｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ


と、刀と何かの当たる音が響く。


睦｢主！！？｣


動きが止まり、ようやく第一部隊が捉えたのは、

何やら触手のようなものを出す鬼と、

その鬼と第一部隊の間に、刀を構えるAの姿。


『撤退命令！！』

睦｢っ！！こ、こんのすけ！！｣

こ｢はい！すぐに繋ぎます！！｣


こんのすけが、その場と本丸を繋ぎ始める。


？｢初めて見る姿よな。妾の初撃を捌いたその強さ、柱か。｣

『．．．
(まずい、まずい！庇いながら戦うのには無理がある！！
入らなければ．．．！早く撤退を．．．！！)』

？｢ふむ。答えぬか。
妾が育てておる途中の鬼共を殺してくれるとはな．．．全く、もう少しであったというのに。｣

『．．．こんのすけ。』

こ｢第二部隊は撤退済みです！
あと1分！1分で繋ぎます！！｣

『．．．分かった。』(ﾌｩｩｳｳ

第一部隊｢！！？｣(ｿﾞﾜﾜｯ

？｢．．．ほう。身の毛がよだつ。
すぐさま殺せと妾の体が言うておるぞ。｣

『(これじゃ足りない．．．見える世界へ．．．刀を赫く．．．痣も出さねば．．．！)』


飛んでくる攻撃を、


『(水の呼吸･拾壱ノ型･凪！)』


どうにか捌く。


？｢．．．ほう。痣まで出すか。
痣者をこの目に見るのは何時ぶりか．．．｣


Aと鬼の姿が消える。


長｢消えた！？｣

睦｢離れるな！死ぬるぞ！！｣


陸奥守が、こんのすけの傍に第一部隊を固める。

082→←080

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す