028《写真》 ページ28
『...この写真の私と、今の私は違うかな?』
日「同じ、だが...違う...!!
同じであってたまるものかっ...もう、あの感覚は嫌だ...」
『...』
涙を流しながら、日輪吉行がそう答える。
日「最期まで、傍に居れたのは、嬉しかった...でも、でもっ...あの脈が弱くなっていき、身体の冷たくなる感覚は、もう嫌だっ...」
『...!!』
睦「っ!!」
日「人の身故、いずれは死んでしまうことは、分かっている...だが、それでもっ...もうあんな死に方はっ、もうしないでくれ...」
涙を流しながらも、真っ直ぐとAの目を見てそう言う。
『日輪』
日「...?」
『辛い思いをさせたね。ごめんね。
私は未来を視ることは出来ないから、どのような死に方をするのかは分からない。
約束も出来ない。
それでも、また私の傍にいてくれる?』
日「っ当たり前だ!!」
『ありがとう』(ニコ
日輪が自ら刀の姿に戻り、Aの手に収まる。
『......自分で戻れるの?』
睦「本尊じゃからな。まぁワシらにも出来るがのう。」
烏「我々は本尊のざっと半分ほどの霊力しか持たぬ。神格も同様よ。
だが顕現は一度されれば我らも自由に出来るぞ。」
『そうなんだ...』
額に向き直り、改めて写真を見て回る。
十名の柱と耀哉の映る写真
人に戻った禰豆子と炭治郎が笑顔で映る写真
生き残った隊士の笑う写真
優しく微笑む天元の写真
仲睦まじく遊ぶ、輝利哉とかなたとくいなの映る写真
カナヲと鏑丸の映る写真
蝶屋敷の子供たちの写真
義勇と実弥が並んでうな重を食べる写真
最終決戦から少しあとに撮られた集合写真
『...』
数々の写真に、喉がきゅうと締まる。
しかしその表情は、嬉しそうな、穏やかなものだった。
睦「この写真、さっき会うた当主と似ちゅうぜよ。」
陸奥守そう言うのは、柱と耀哉の写った写真。
伽「主も写ってるな。」
『その写真は、十名の柱と、お館様の写真...』
睦「柱、さっきの刀の持ち主かえ?」
『うん。
私は分かるね。この大きな僧の様な人が、岩柱の悲鳴嶼行冥さん。さっきの斧と鉄球の武器を使ってた人だよ。』
睦「この体躯なら納得ぜよ。」
『こっちは音柱の宇髄天元。対の大きい包丁のような日輪刀の使い手。
この炎のような髪をしているのが、炎柱の煉獄杏寿郎だよ。炎のような模様をした、あの折れてしまった日輪刀の使い手。』
一人一人、軽く説明していく。
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宵桜の館(プロフ) - 七星 麗華 (ななぼし れいか)さん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます!! (2022年11月4日 21時) (レス) id: 3929f2196b (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華 (ななぼし れいか) - 鬼滅の小説、大好き!!この作品を作ってくださりありがとうございます!! (2022年11月4日 21時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - みるくるみさん» それは良かったです!!ありがとうございます(●︎´▽︎`●︎) (2022年11月4日 16時) (レス) id: 3929f2196b (このIDを非表示/違反報告)
みるくるみ - クロスオーバー大好き! (2022年11月4日 16時) (レス) id: 84f17b04e9 (このIDを非表示/違反報告)
みるくるみ - 設定を見たときに、「あ、これ好きになる予感しかない。」ってなりました。実際底なしの沼にはまりました。最高です。応援しています。 (2022年11月4日 16時) (レス) id: 84f17b04e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宵桜の館 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yozakura_hmp/
作成日時:2022年10月24日 21時