元鬼狩りと刀

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書かれた真名を隠すようにその展示台の前に立ち、日輪刀を抜く。


四振｢｢｢｢！！！｣｣｣｣

烏｢純白．．．｣

伽｢．．．同じ、文字が．．．｣

燭｢綺麗．．．｣

睦｢呼吸の時は、一瞬じゃからにゃあ．．．｣

『．．．この刀は、神の呼吸を主に使う、神柱の日輪刀。
神柱は、殆ど全ての呼吸を使うことが出来た、特異な鬼殺隊士だった。
この日輪刀は、最終決戦より約160年の後、生まれ変わった神柱の手に再び戻り、"日輪吉行" と名付けられた。』

烏｢．．．！｣

『神柱は最終決戦にてまず、未確認だった上弦の零との戦いの末撃破。左腕の肘より先半分を失った。』

四振｢｢｢｢っ！！！？｣｣｣｣

『その後の鬼舞辻無惨との戦いでは、脇腹を一部抉られるも戦いを続け、
鬼舞辻無惨の消滅を確認した後に、失血と負傷により死亡した。』

燭｢そん、な．．．｣

伽｢．．．生きている方が、奇跡の状態で、戦いを続けたのか．．．？｣


その言葉に、ふわりと微笑む。


伽｢っ！！｣

『鬼舞辻の攻撃についていき、攻撃を浴びせた者も、上弦と戦った者も皆、似たような状況だったよ。
大なり小なり、数多の傷を負いながらも戦った。結果、鬼舞辻を滅せられた。満足だったよ。
思い残すことも無く、目的を達成して死ねたのだから。』

四振｢｢｢｢っ．．．｣｣｣｣

『さ、写真を見ようかな。ものによっては泣いてしまいそうだけれど。』


そう言って、写真の並ぶ方へ移動し始めた。

初めに目に入ったのは、棺に入った女性の写真。

穏やかに眠る姿を捉えた写真だった。


『．．．！！』



(イメージです。要らなかったらごめんなさい。)


睦｢こ、こりゃあ．．．！！｣

『．．．．．．私．．．』

烏｢．．．美しく眠ったのだな。｣

伽｢．．．．．．！！．．．おい、｣

燭｢どうしたの？｣

伽｢光忠じゃない。日輪吉行の様子がおかしいぞ。｣

『えっ！？』

睦｢．．．！！け、顕現せえ！｣

『え、あ、うん。け、"顕現せよ、日輪吉行。"』


日輪吉行がAの手から離れ、藤の花びらに包まれる。

現れたのは、


燭｢真っ白な、陸奥守くん．．．？｣


涙を流した、陸奥守に似た人型。

とは言っても、髪も肌も白く、眉も分かれず、隊服と羽織に身を包んでいた。


睦｢そりゃあ、兄弟じゃからな。｣

燭｢そうなの！？｣

伽｢似てるのは髪型だけだろう。｣

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