元鬼狩りと刀

001《始まり》 ページ1

場所は日本

時は大正より100年〜200年後。

割と平和なその時に、前世の記憶を色濃く有する女が1人、生きていた。


『．．．』


決して表沙汰にされることの無い歴史を知る。


"鬼殺隊"

"鬼"

"鬼舞辻無惨"

"柱"


大正より以前の何百年もの間、夜間人々を脅かした人喰い鬼。

大正時代に、その鬼共の始祖･鬼舞辻無惨が討たれたことにより、夜間の鬼による被害は絶えた。

鬼の始祖を討ちし存在こそが、鬼殺隊。

かつての彼女はその最高戦力の1人であった。

百年余後の世に再び生を受けた彼女は、過去の記憶から、鍛錬を続け、ありもしない万が一に備えていた。


『(愈史郎殿は息災のようだね。珠世殿の絵画をこんなにも．．．そっくりだな。)』


容姿も前世の彼女とほぼ変わりなく

変わったのは、髪色くらいのもの。

そんな彼女が今いる場所は博物館。

展示されている絵画や、刀剣等を見ていた。

特設の刀剣のコーナーを見ていた時のこと。


『(この刀．．．何処か私の日輪刀に似ているなぁ．．．)』

？｢．．．すみません、少しよろしいでしょうか？｣

『私ですか？』

？｢はい。｣

『何でしょう？』

？｢刀剣を御覧になられているところ申し訳ありません。
少し、お話をさせて頂きたくて．．．｣

『構いませんよ』

？｢！ありがとうございます。｣(ﾊﾟｧｧ

『(何だろう．．．)』

？｢私は時野と申します。時の政府の役人です。｣

『時の政府．．．？』

時｢はい。
些か、非現実的なお話に聞こえるかもしれませんが、私はこの時代より150年ほど先から来ました。｣

『．．．ほう。』

時｢貴女様は、清く、膨大な霊力をもっていらっしゃる。
そこで私、貴女様に "審神者" となっていただけたらと思い、お声掛けをさせて頂きました。｣

『審神者．．．』

時｢あ、とは言いましても、私共の言う審神者とは、刀剣に眠る付喪神を呼び覚まし、それを率いて、時間遡行軍を倒して頂く方々のことを言います。｣

『．．．』

時｢．．．貴女様の事はある程度存じております。
表沙汰にされぬ歴史、鬼殺隊と鬼。｣

『！』

時｢貴女様は鬼殺隊元神柱･御柱A様。殆ど全ての呼吸を使えたと言う、継国縁壱以来の最強の鬼殺隊士．．．その生まれ変わりなのでしょう？｣

『怖．．．』

時｢すみません．．．この時代からしてみれば、いや、私共の時代でも、なのですけれど、余りに非現実的な話ですので．．．｣

002→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す