五条先輩がスッゲェムカつくけどなんとか耐えようとしてる後輩の話

25 本音がポロリ ページ26

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…自覚？



『自覚って…何をですか？』

「うるせぇな、早く選んで戻るぞ」

『あっハイ』


よく分からない。


でも…ちょっとだけ先輩カッコよかったな。

先輩いなかったら正直、危なかった。
車だったし連れ去られてたかもしれない。



私…お礼言ったっけ？言ってないよね？




『あのっ、ありがとうございました…』

「か○あげクンレッドな」



もういいよ、か○あげクンくらい奢ろっと。

そのあと勢いでアイスとかも買わされたけど
目ぇ瞑ろっと。





帰り道の信号待ち。



「あ、そういや

ずんだ生クリーム。アレ悪くねえな」




……ん？




ん？？？(＾_＾)





『伊地知くんへのお土産だったんですけど…』

「また明日買えばいいだろ。

それに伊地知なら問題ねーよ」





コイツ(＾_＾)


ちょっと良い奴だと思ったら(＾_＾)


逆にあんな風に助けられて
ここまでときめかないのもすげえよ(＾_＾)




『普通なら好きになってたのになぁ…』

「…あ？」




ヤバい。


つい、口に出してしまった。




「お前…今何つった？」

『あの……うん、なんて言うんですかね…

独り言？いや…あの違うんです
えっとそう、ずんだ生クリームじゃなくて
普通の味も好きだなぁって…』

「そんな下手な嘘聞きたくねーんだけど」



信号が青に変わる。


だけど先輩が動く気配は無くて
様子を伺おうとチラ見した時

顔をグッと引き寄せられた。




目の前に嫌というほど整った顔。
強制的に少し背伸びした状態になる。



『な…んですか……』

「……やっぱり顔、浮腫んでんぞ」



ハッと鼻で笑われたのち、手を離される。




もう…頼むよ……

揶揄われてるだけだと分かってたけどさ
ほっといてくんねぇかな…


ときめかないとか言っておきながら
今だってホラ、心臓がバクバクしてるんだよ。



「何ボケっとしてんだよ、行くぞ」



気づいたら先輩は信号半分渡り切ってて
なんか余計に悔しくなって。



『先輩の…そういうとこ嫌いです』


「あ？声小さくて聞こえねー」


『嫌いだって言ってんの！！！

もう、ホンットーにムカつく！！！』



深夜の私たち以外誰も居ない道路に

超絶声が響いた。




何でか分かんないけど涙がボロボロ出てくる。


バカみたい。
何でこんなにムキになってんの？？私。

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