五条先輩がスッゲェムカつくけどなんとか耐えようとしてる後輩の話

10 突如失う語彙力 ページ11

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「遅ェ」



『デスヨネスミマセンデシタ』



夏油先輩に救われたからといって



時間が止まるわけでは無いのに



あまりの嬉しさにスキップで余裕こいて
帰ってきたのは流石にバカだと思う。



「はい、２本よこせ」



『あ……


え、とですね


夏油先輩に会って………』



「傑？」



その時。



たったその「傑？」の一言なのに



背筋が凍るような気がした。



怒ってる、なんか知らないけど怒ってるよ…。




え、どうする私


このまま夏油先輩悪者にして良いの？？





『ジュース…奢ってくれて……


うん…あの、だからお金返します…


なんか1本しか買ってこなかったのは…


うん……なんか………スミマセン…ハイ』





日本に



それっぽい嘘つく選手権があったならば



多分ビリ。




嘘つくの、クソ苦手。
良い感じの話が思いつかなくてだな




「チッ、笑えるくらいポンコツだな」




舌打ちをしてコーラを開ける五条先輩。




『え、あの300円は…』


「来週のジャンプ代にでもしとけ。


早く続きやろーぜ」




なんでそんなに不機嫌かなぁ！？



もうわかんないわこの人



この状況で勉強すんの？


帰ってくれた方が全然マシなんですけど…




って言えたら良いんだけどな！！！！！



怖ぇぇぇよォォォ！！！！

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