＊５話 ページ6
校門を出て寮と反対方向にあるスーパーに向かっていると前を歩く人の姿が見える。その足取りはふらついており、今にも倒れそうだ…と思ったそのタイミングでその人は建物の壁にもたれかかる様に座り込んでしまった。
『！大丈夫ですか？』
慌てて駆け寄り声をかける。そこには先ほどよりも顔色が悪く青い顔をした紫崎君だった。
shp「大丈夫っす…」
『あんまり大丈夫って感じじゃないよ！どうしたの？誰か呼んでこようか？』
shp「いや…最近血飲んでないんでちょっとふらついただけっす」
貧血のようなものだろうか…吸血鬼の生態は分からないので何とも言えないがそれにしても顔色が悪い。けだるそうにしていたのもあの時からすでに体調が悪かったのか、と納得する。
『紫崎君…私の血でよければ少し飲む…？』
shp「は…何言ってんすか」
『だって顔色悪いし…このままじゃ帰れないでしょ』
shp「…吸血されたことあるんですか？」
『無いよ…でも今は紫崎君の方が心配だもん』
shp「…痛いですよ？」
『なるべく痛くしないでもらえると嬉しいんだけど』
shp「それは番になってからなんで無理っすね」
『じゃあ仕方ないや』
shp「…ほんとに良いんですか？」
『いいよ、辛そうなクラスメイトを見捨てられるほど冷酷じゃないよ』
shp「俺、宝石の瞳じゃないから恩売っても何のリターンもないっすよ」
『そんなん気にしないし、私宝石の瞳とか興味ないから』
shp「変わってますね…じゃあその言葉に甘えますよ…」
抱き締めるように私の体を引き寄せると首にかかった髪を優しく後ろに払い、セーラー服の襟を少しずらして首元に噛み付く。一瞬肌に突き刺さる痛みに顔をしかめて小さく声が漏れるが思っているほどの痛みではなくて。すぐ隣から啜る音と彼の喉が血を嚥下する音が聞こえている。
少しして顔を離した彼は先ほどと比べて圧倒的に顔色も良くなっていた。逆に私はというと少し倦怠感を感じている。血を吸われた後遺症なんだろうか。
shp「ありがとうございます…御馳走様でした」
『大丈夫？』
shp「はい、もう大丈夫っす。それよりAさんは大丈夫ですか？」
『え？』
shp「吸血されると当たり前ですが体内の血が減るんで貧血に近い状態になる方もいるそうなんで…」
『ん、ちょっと倦怠感があるくらいかな？』
shp「やっぱり…俺送っていきます」
『え、申し訳ないよ』
今から買い物行くし。
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Noa(プロフ) - ねう。さん» ありがとうございます！趣味全開ですが今後もお付き合いいただけると幸いです！ (2022年12月16日 0時) (
レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - あーだめだもうむりしんどい何回読み返してもしんどいドキドキですやばいです主様の作品雰囲気大好きすぎます泣泣 これからも応援してます！更新楽しみにしてます！ (2022年12月15日 18時) (レス) @page36 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - たぴくんさん» コメントありがとうございます！自分の趣味が全開ですが皆様にも楽しんでいただけるよう精進します！ (2022年12月11日 10時) (レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
たぴくん - この作品大好きです！応援してます！更新頑張ってください୧⃛(๑⃙⃘⁼̴̀꒳⁼̴́๑⃙⃘)୨⃛ (2022年12月3日 12時) (レス) @page22 id: 5e1b4af05d (このIDを非表示/違反報告)
Noa(プロフ) - 九十九夜瑠さん» コメントありがとうございます！毎日更新できるように頑張ります(*´ω｀*) (2022年11月26日 19時) (レス) id: 7c93d56916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Noa | 作成日時：2022年11月18日 20時
