Narr ページ42
yt「やま…」
呆然としていると裕翔がコーヒーを渡してくれた
ym「知念は過去数年間…すなわち、警察官としての記憶がないんだって。
だから俺たちの記憶もない」
事故の後遺症だって言ってた
しかも、後遺症はそれだけじゃなかった
ym「あいつらは知念の記憶と共に…声も奪った」
知念は話せなくなっていた
声を出そうと思っても空気が漏れる
俺は悔しかった
あの時、知念を止めていれば
こっそりじゃなくて堂々とついて行っていれば
ym「俺…あいつらが許せない。
権力を使ってのうのうとあぐらを組んでいる上層部の奴らが…」
yt「俺も」
裕翔の方をチラリと見ると真っ赤に染まっていた
yt「知念の声はとても綺麗な色だった。
それがもう見れないのは…辛すぎる」
ym「…裕翔、復讐しないか?」
気がつくと俺はそんなことを言っていた
ym「俺は…許せない。
知念のことを何も思っていないあいつらが。
罪を認めないあいつらが。
警察の上層部だなんておかしすぎる」
yt「下剋上でもするの?」
ym「警察やめる。
やめて…殺す。
命を持って償ってもらう」
俺は上を見上げる
こういう時こそ…雨降ってて欲しかったのにな
yt「…わかった。
俺も手伝うよ」
ym「裕翔…」
yt「一緒に罪、償わせよ」
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作者名:慧jump | 作成日時:2021年8月7日 0時