愛寵噺【東京卍リベンジャーズ】 (ページ23)

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「まぁ…病人相手だからな。

控えめな味つけにしたよ」

胃に優しい味付けは今の彼女には十分満足できる味だった

それからの彼女は…

ゆっくりと時間をかけて食事をして、彼が作った料理を完食した

「ふぅ…。食べ終えたよ」

食べ終わった彼女の顔色は朝よりも明るくなっていた

「ごちそうさまでした」

彼を見てから手を合わせて挨拶をした

「メシ食ったばっかだけど、薬はどうする？」

「あっ。飲まなきゃ」

彼に言われて彼女は薬の存在を思い出した

「ねぇ…。隆」

彼女は彼を見つめて名前を呼んだ

「私に、口移しで……飲ませてよ」

薬を口移しで投与してほしいと告げた

「Aが名前呼ぶ時は…大体ろくなことがない。

って、もうこのやり取りも慣れたけど」

彼は一緒に生活をしている内に、彼女の性格や癖など自然と覚えていた

「もし、移った時は…私が看病してあげるから」

「オレそこまで病弱じゃねェし。

まぁ…気遣いはありがとな」

彼は彼女に折れて仕方なく要望を聞いた

「A。ちょっと目瞑って」

そう言って彼は自分の口に薬と水を含ませた

「んっ。わかった…」

素直に彼に従った彼女は目を瞑った

「いい子だな」

彼は彼女の顎をすくってそのまま口付けを行った

「…っ…っは……んッ…」

口移しをされている途中で彼女は少し息を乱した

「A。もう1つあるから」

錠剤を口に含んで再度彼女に口移しで薬を飲ませた

「…っ……ふっ……んッ…」

角度を変えながら彼にされる口付けは…

今の彼女には刺激が強く、息が持たなかった

「んんッ…！」

彼女は彼の肩を押して苦しいと訴えた

「あっ。悪い」

キスがエスカレートしたと思った彼は彼女から唇を離した

「……物欲しそうな顔してンな」

病人相手に情念が湧いた彼は少し彼女に意地悪をした

「…っ……隆の、せいだよ…」

不謹慎ながらも彼女も彼を欲っしていた

「悪かったって。病人に手ェ出すわけねーだろ」

謝罪を入れた彼は彼女の頭を優しく撫でた

「んぅ……生殺し……」

潤んだ瞳で彼を見つめる彼女は、お預けを食らって不満そうにしていた

「元気になったら…ちゃんと相手してやるから」

彼女の体調が回復したら

彼は最後まで致すと

宣言をしたのであった