甘えたい年頃【佐野万次郎】 ページ10
くもりのない太陽
お昼の洗濯物をたたみ終えたAは…
同棲している彼とリビングで団欒をして過ごしていた
「ビーフシチューとハンバーグ?」
彼女は彼の質問を問い返した
「おう。作って」
彼は彼女に抱きつきながら言った
「ふふっ…。なんだか、わんぱくだね」
リクエストされたメニューが子供らしくて母性をくすぐられた
「洋食が食いてェ気分なんだよ」
西洋料理を食したいと告げた
「わかった。いいよ。作ってあげる」
彼女は快くリクエストに応えた
「……明日の昼メシは、オムライスがいい」
控えめに告げた彼は彼女をより一層強く抱きしめた
「いいよ。マイキーのためなら…
なんでも作ってあげる。私、張り切っちゃうよ」
腕が鳴ると言って彼女も抱きしめ返した
「メシ食ったら…今日は風呂も一緒に入ろうな」
彼女から片時も離れたくない彼は、次いで風呂の予約をした
「うん。いいよ」
彼女は二つ返事で了承した
「後、夜の相手もシて」
彼女の肩に自分の顎を乗せながら、彼は流れで夜の営みの会話に持っていった
「う、うん。いい…よ……」
戸惑いながらも彼女は了承し彼の背中を優しくさすった
「どうしたの?今日のマイキー積極的だし
それに、なんだか…甘えん坊さんだね?」
ずっと不思議に思っていた彼女は本人に尋ねた
「Aに甘えたい年頃なんだよ」
幼子のように彼は彼女にぴっとりと引っ付いた
「……かわいい」
彼の愛くるしさに、彼女は効果音がつきそうなほど胸がキュンとした
「子どもっぽいし…なんだか、ネコちゃんみたい」
彼女は自分にすり寄ってくる彼のことを、幼子と小動物に例えた
猫の性格は気分屋で
「ツンデレな面とか…ホントかわいい」
まさに今の彼にはピッタリで当てはまっていた
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年10月1日 2時