セーター【松野千冬】 ページ16
「コレ着た私と…筆下ろしスる?」
晩ごはんを食べ終えた彼女は、いきなり爆弾発言を投下した
「なんつー格好してンだよ」
彼は自分の目の前にいる彼女に真顔でツッコミを入れた
現在の彼女の格好は__
胸の横部分と背中側は肩から腰にかけて大きく露出した…
ホルターネックでワンピースタイプのセーターを着用していた
正面側の胸元の部分は、谷間が見えるように大きく開いてある仕様になっていた
谷間と背中ががっつり開いたニットはかなり刺激的で…
誘惑するにはもってこいのアイテムであった
「それにオレ、童貞じゃねーし」
彼は口を尖らせながら言った
「お前に捧げたじゃねェか」
そして自分の目の前にいる彼女に告げた
「うん。そうだね。私も…千冬に捧げたよ」
彼女は彼の首に自分の腕を回してそのまま引き寄せた
「……処女」
彼女は彼をからかうように耳元で囁いた
「…っ…!おまっ…心臓にわりぃわ……」
分かりやすく顔を赤くした彼は彼女を軽く睨んだ
「ふふっ。千冬はいつまでも、ウブでかわいいね」
そんな彼の様子を彼女は微笑ましく見ていた
「……ってか、その服どうしたんだよ」
反応に困った彼は話題を逸らすように彼女に聞いた
「あぁ、コレ?」
問われた彼女は自分の格好を再確認した
「千冬が好きそうだと思って、この前通販で買ったの」
どうやら彼女は先日ネット通販で購入したみたいだ
「色は白とグレーがあったんだけど…
白の方がかわいいからコッチにしたの」
色は2色展開で彼女は自分の好みの方を選んだ
「清楚の中に、えっちぃ要素があるのがコレまたいいよね」
おしとやかなイメージを持つニットワンピの中に…
過激すぎる正面と背面は、誰が見ても着目点がすぐソコにいった
女性の体型に夢見がちな、男性の欲望を叶えたようなアイテムになっていた
「サイズも私にピッタリで…意外とかわいくて気に入っちゃった」
女性の視点から見ても魅力的に映ったこの服は、彼女も気に入った様子であった
「……オレ以外の前で着んなよ」
「当たり前じゃん。他に用途がないよ」
需要としては彼の前だけであった
「そもそも…千冬を誘惑するために、買ったんだから」
彼女は恥じらいながらも彼を見つめて言った
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年10月1日 2時