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進言 ページ18

明司武臣「遊女の成れの果て…か?」





相談役の彼は吸っていた煙草を置いた





佐野万次郎「あぁ。なんだと思う」





二人は首領の書斎で会話をしていた





明司武臣「確か…悲惨な末路だった気がする」





江戸時代__





当時の遊女の平均寿命は22歳であった





流行り病や過酷な環境での生活が、体に影響し遊女たちの命を奪っていった





遊女は短命で儚き生き物





当時は劣悪な環境で過酷な重労働が強いられていた





佐野万次郎「情が移ったって単純な理由で…」





彼は視線を窓に向けて話し出した





佐野万次郎「Aを…このセカイに連れて来た」





どうやら話題はAについての様子だった





佐野万次郎「この選択は間違ってない。



って…言いたいけど、最近不安になってきたんだ」





近頃の彼は自分がした判断に不安を感じていた





明司武臣「なんだ。白木Aのこと



今になって、後悔してんのか?」





手を差し伸べて廓から出した事を、今さら悔やんでいるのか聞いた





佐野万次郎「いや。後悔は…してない」





少しの間には動揺の色が見えた





佐野万次郎「……ただ、同情したんだよ」





彼はAの気持ちを親身になって共感した





そもそもAと彼は…





生い立ちも生き様も何もかもが違った





明司武臣「オレには、お前の気持ちが分からねェ」





彼は首領と視線を交えた





明司武臣「何を考えてんのか、何をしてェのか…」





首領の思考は誰も読めないでいた





明司武臣「どこに向かってんのか



それさえも全くわかんねェ」





長年の付き合いで共にしていても、首領の考えている事など到底理解できなかった





明司武臣「けどな。コレだけは言わせてくれ」





彼は煙草を吸う前に次の言葉を放った





明司武臣「前だけ見て生きろ」





今の現実を受け入れろと告げた





明司武臣「後ろは振り返るな」





これは過去の事も含めての発言であった





佐野万次郎「……余計なお世話だ」





彼は怪訝な態度で告げた





言われなくてもわかっていると言って彼は視線を外した





明司武臣「……ならいい」





彼は最初で最後の年上のお節介だと言い、席から立ち上がった





明司武臣「後な…女は泣かせんなよ」





部屋を出る際に彼は首領にそう告げた





相談役は、首領のメンタルケアをして部屋を後にした

佐野 視点→←情致



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設定タグ:東京卍リベンジャーズ , 愛され , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年9月19日 16時

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