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『あっ。雨…止みましたね』
露店を巡回した後2人は人気の少ない場所に移動した
「あぁ。もうすぐで打ち上がるな」
二人は花火を見るにあたって、周りを気にするタイプであった
「オレ…花火は静かに見たいんだ」
『私も、人が多い場所は少し苦手です…』
後少しで花火が上がるのを、彼らは雑談をしながら待っていた
「A」
彼はAの名前を呼び横顔を見つめた
『ん？どうかされましたか？』
振り返ったAは彼と視線を交えた
「初めて会った時から」
隣に座る彼はAと手を重ねた
「花がよく似合うな…って思ってた」
Aには
やっぱ
月下美人が
一番似合う
夜に咲く花は一層輝きが増していた
月下美人は
夜しか咲かない神秘的な花
別名
闇夜に咲く一輪の花
『素敵な思い出になりそうです』
花火を見ながらAは彼に告げた
『竜胆さん』
Aは彼の名前を呼んだ
『今日は誘っていただき…』
隣に座る彼に視線を移した
『本当にありがとうございます！』
そして改めて今日の礼を述べた
花火 ページ47
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作者名：おりたん | 作成日時：2022年8月11日 22時
