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夢現 ページ20

「ネーチャン積極的じゃねェか」





男はAの演技に易々(やすやす)と引っかかった





「いいぜ。俺の好みど真ん中だ」





Aとの距離を一層縮めて告げた





?「盛り上がってるトコ悪いが…」





その様子を、第三者として現れた彼は(ふすま)越しにずっと聞き耳を立てていた





灰谷竜胆「そいつは夢現(ゆめうつつ)だぜ」





芝居とは__





まさに夢現





Aは標的にわざと勝たせて、いい気分を味わせてやっていたのだ





「んだよ。テメェは。今の会話…聞いてたのか」





標的は睨みをきかせて、和服姿の彼を一瞥(いちべつ)した





灰谷竜胆「あぁ。初めから聞いてた」





彼はAを見守りながら、相手の出方を伺って探っていた





「兄貴。野郎…どうします?」





その場に居合わせている部下は、彼を見ながら標的に問いかけた





「んなコト…やるこたァ1つだ」





標的は口元に薄ら笑いを浮かべていた





「口封じよりも…もっとシンプルなやり方があんだろ?」





暗殺対象である男は会話の序盤に、イカサマの手口や手法などを部下たちに説明していた





「殺せ。知っちまった以上は



生かしちゃおかねェ」





灰谷竜胆はそこを含めて、男たちの会話を全て聞いていたのだ





灰谷竜胆「人数的にフェアじゃねェが…」





そう言う彼だったが、敵側の人数に億劫(おっくう)した様子は全くなかった





灰谷竜胆「致し方ねェ。相手してやるよ」





彼は懐から拳銃を取り出して、敵側に向かって走り出した





「ネーチャンは俺と楽しいコトしようなァ」





標的は後のことは部下に任せてAの肩を抱いた





『それはとても楽しみですが…』





Aは上目遣いで男の気を引きながら、次の言葉を放った





(まこと)に残念です』





言葉とは裏腹にAは満面の笑みで告げた





『……お命頂戴(ちょうだい)しますね』





Aは着物の裾からクナイを取り出して、標的の心臓を目掛け貫いて刺した





「…っ……!…テメェ、このクソアマがァァ!!!」





完全に油断していた標的は、Aの不意打ちの攻撃に声を荒らげた





『やれやれ。言葉遣いが(ひど)すぎますね』





罵倒など言われ慣れているAは、これぐらいでは(ひる)まなかった

任侠者→←紙一重



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設定タグ:東京卍リベンジャーズ , 愛され , 逆ハー   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年8月11日 22時

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