闇夜に咲く一輪の花６【梵天】

不意 ページ46

鶴蝶「まだ眠そうだな」





『軽く立ちくらみ……』





次の瞬間には美涼はその場に倒れそうになった





鶴蝶「おっと…大丈夫か？」





落ち着いて美涼を支えていた





『ごめんね』





美涼は寝起きということもあって半分涙目で鶴蝶を見上げた





鶴蝶「あー……その顔はずるいな」





自分との身長差で美涼の表情に気を取られていた





『ん？私の顔になにかついてる？』





追い打ちをかけるように美涼は素で首を傾げた





鶴蝶「ここで天然を発揮するなよ」





美涼に対してやんわりと指摘していた





『なんかドライだね…鶴蝶は大人びてる』





鶴蝶「いや美涼の方が年上だろ」





年齢的に言えば鶴蝶は美涼の1つ下になる





「美涼」





未だ自分の腕の中にいる美涼を呼んだ





鶴蝶「隙だらけだな」





そう言って美涼の顎をすくってそのまま唇を奪った





『ん！？』





突然の出来事に美涼は驚きを隠せないでいた





鶴蝶「直接はキスしたこと無かったからな」





珍しく美涼の耳元で囁くように言った





鶴蝶「ちゃんと部屋で寝ろよ」






"おやすみ"






就寝の挨拶を済ませてその場を後にした





『いや……こんなことされて、寝れないって』





美涼は顔を真っ赤にしながら暫く呆然としていた

繋縛→←無防備

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