ご指名 ページ11
日が暮れて夜になり始めたばかりの頃
「美涼」
夜見世の時間帯で店長は美涼の名前を呼んだ
「指名が入った。若旦那が2階の客間で待ってる」
美涼の従業員用の個室に入り、仕事の予約が入ったと伝達をしていた
『あい。わかりんした』
返事をした美涼は仕事モードに切り替えて2階の客間へ向かった
『失礼しんす』
部屋に着いた美涼は廓詞を用いて襖を開けた
「久しぶりだな」
相手からの第一声は挨拶ではなく、どこか懐かしい感じがした
『えっ?!…ココ!!』
美涼を指名した客は梵天の最高幹部の九井一であった
九井一「金に物を言わせてお前に会いに来た」
この店は高級風俗店なのでそれなりの料金が発生する仕組みになっている
『確かに…ココならやりそうだね』
美涼は気の緩みから廓詞が抜けていた
九井一「仕事の方は順調か?」
任務の事を気にかけていた
『うん。黒幕は私の部下が突き止めたよ』
美涼は花魁の立場なのであまり外には出られなかった
今回の任務には女性の部下が一緒に同行していた
女性の部下は昨晩、路地裏で薬の売買を持ちかけて取り引きしている現場を目視していた
九井一「お前の部下は…優秀な奴が多いよな」
暗殺した後の後始末なども含まれる為、美涼1人では任務はこなせないからである
『尾行した甲斐があったって言ってた』
部下は予め要注意人物をリストアップして頭に入れていた様子だった
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作者名:おりたん | 作成日時:2021年12月4日 10時