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籠ノ鳥 ページ15

「薬使ってトんでみない?」





部屋に入っての第一声が突拍子のない言葉であった





『我を忘れそうで…こわいでありんす』





美涼は一瞬目を見開いたがすぐに冷静になった





「快楽が味わえるよ」





そう言って美涼の腰を引いて自分との距離を近くした





『わっちから主様に提案がありんす』





美涼はあざとく破廉恥(はれんち)に振舞っていた





「なんだ…指切りでもしてくれるのか?」





400年以上の前の遊郭では__





愛情の証として…




遊女が自分の小指を切って、馴染みの客に贈る風習があった





爪や髪の場合も同じで…





自らの身を切る程、愛しているという意味が込められている





『最も深い愛情を示す好意は1つでありんしょう?』





(いつわ)り事を語る舌は酷く妖艶(ようえん)さがあった





「美涼…早くシたい」





美涼の色香に当てられて、標的は己の欲が増していくばかりであった





『主様』





甘露(かんろ)に淡く美涼は頬を染めた





「俺が美涼を(かご)の鳥から出してあげるよ」





身請けという名の人身売買の取り引きを持ちかけてきた

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設定タグ:東京卍リベンジャーズ , 梵天 , 愛され   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おりたん | 作成日時:2021年12月4日 10時

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