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、
「っ…」
灰崎は拳を引っ込めた
「(殴れるわけない…好きな女を…殴れるわけねぇだろ…殴ったらアイツに嫌われる…)」
「へぇ、殴らないんだ」
とどこか関心する一星
「やっぱりナミさんって特別なんだぁー」
「だから使いやすいんだよなぁ」
一星はニッと口角をあげる
足でナミの横腹をスッ、と押した『！？』
ナミの体が左に傾く
その先はーー湖だ
「「！！」」
ヒロトと灰崎が目をがっぴらく
しかし、誰も間に合わない
ナミは勢いよく湖に足を滑らせてしまった
バシャッ、と豪快な音が鳴る
ナミはすぐに湖から顔を出す
『ぷはっ…(なんで…？)』
「テメェ！！！ナミに何しやがんだ！！！」
灰崎が怒鳴った
一星に矛先を向ける
「(一星はアイツを蹴りやがった。一星はナミを湖に突き落とした！こいつは敵だ。ぜってェ、ぜってェゆるさねぇ！！！)
灰崎の怒りは爆発していた
だが、それもすべて一星の思惑通り
しかしーー殴られる寸前、
明日人と剛陣がその拳を受け止めた
「明日人ォ！」
灰崎が彼に向かって吠える「こいつは暴力以上のことをしてんだぞ！！」
「今だってナミを湖に蹴り落とした！！！」
灰崎の怒鳴り声に「え」と明日人は目を見開く
湖のほうを見た
そこにナミがいた「(なんでナミ、そんなところにいるの…？な…んで…？)」
「邪魔するならテメェからやってやる！」
灰崎は明日人にまで暴力を振るおうとした
しかしーー
「お前たち！何やってもるんだ！！」
円堂がようやく駆けつけた
「ナミちゃん！」
つくしが急いでナミを引っ張り上げる「こんなところでどうしたの！？」
ーーだが、つくしひとりの手ではナミは上がらなかった
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「ほらよっと」
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作者名：真灯 | 作成日時：2024年2月29日 19時
