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「俺たちがこのまま黙っていると思うか」
灰崎は一点に一星を見つめた
「へぇ、俺をどうにかするつもりなんだ」と一星はあいかわらずの調子だ
「まあ、湖のほとりで転んで、足に怪我をすることもあるよなぁ」
ヒロトは平然とそう告げる
その意図を理解した一星は目を丸くした
けど、すぐに嘲笑う「わかりやすいねぇ君ら」
「これ以上、無駄口叩けなくしてやるよ！」
灰崎はイラついて、
一星を殴ろうとした
しかしそれを軽々とかわしてしまう一星「手は半雄みたいだね」
「あれ？もう終わり？」
「おっとぉー」
ヒロトががっしり一星をホールドする「背中がガラ空きだぜ」
焦った顔をする一星
「灰崎、やっちまえ！」
ヒロトはそう叫ぶ
これでは簡単に殴られてしまう
『っ…！』
ナミは一星の前で庇うように手を横に出す
『(だめ…！これ以上は…！！)』
「ナミ…」
ぎりっ、と灰崎はイラつく
「今日の朝からずっとどうしたんだよテメェは。なんでそいつと一緒にいるんだよ」
灰崎はナミを睨んだ
ナミは一瞬怯むも、それに耐えた
「(なんで一星とずっといる。そいつは鬼道をあんな目に合わせたんだ。許していいはずがない…
ナミ、なんでだ…！)」
『(ごめん…ごめんなさい。でも、まもらなきゃ…)』
ナミは真剣な表情をしている
「灰崎、ナミごとぶん殴るつもりじゃないよな？」
ヒロトが珍しく冷や汗をかく
灰崎の怒りの矛先がナミに向いていた
「お前はどいてろ！」
灰崎はナミに怒鳴る
しかし、ナミは両手を広げたままどかない
「このっ…！」
灰崎は拳をふるった
ナミは目もつぶらず、真剣に灰崎を見つめ続けた
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作者名：真灯 | 作成日時：2024年2月29日 19時
