21 ページ21
、
ナミはサッカーボールを蹴り上げた
野坂が蹴りやすい角度に持ち上げる「ありがとうナミちゃん」
「【月光丸・燕返し】！」
野坂の鋭いボールが
ウズベキスタンのゴールを破る
2ー2
『(おおおっ、すごい)』
ナミは目をキラキラさせた
そんなナミをふっと笑う野坂
「ありがとう」
嬉しそうだった
、
、
試合がまた始まる
ラフプレイは始まったばかり
ウズベキスタンの体力は侮らない
「仕掛けてきたね」
野坂は呟く
ナミはぎゅっ、と拳を握る
『(わたしがみんなをまもるんだ)』
「君は…ひとりで戦ってきたんだね」
野坂はナミの手を握った
「君が彼らを守る姿を病室のテレビから何度も見たさ
どれほど傷つけられようが、罵られようが、大事な仲間を守る姿…」
、
「僕はそんなナミちゃんが大好きだ」
、
野坂はまっすぐ言葉を述べた
『(みてくれてたの…？わたし、がんばれてたの…？)』
「今度は一緒に守るよ」
野坂はナミと手を取り合った
「もちろん、ゴールは西蔭が守ってくれるさ」
野坂の言う通り、
西蔭が新技、【アルテミスリング】でウズベキスタンの【レクイエムダスト】を止めることができた
だがーー
「ナミちゃん？」
野坂は目を見開いた
ナミに手を離された
ナミはそれでも一星のほうへと向かっていく
『(だ、だめ…いちほしさんのそばにいないと…)』
「ふぅーん。僕より大事か」
野坂は声を低くした
「…ナミちゃん、僕がこれで諦めたと思わないでよ」
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真灯 | 作成日時：2024年2月29日 19時
