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気づいたら人気のないところにいて
一星が目の前で腕を組んでいた
「やはり守れなかったか…」
一星はナミにそう呟く
ナミはハッ、とした
『(…わたし…まもれなかった…ごめんなさい…)』
ナミは下を向く
一星はニッと笑った。それが愉快でたまらなかったのだ
「それで報酬は？」
「はい」
「なんだこれ？」
「ガムだよ。君たちの活躍にピッタリな報酬だろ？」
一星はニコッ、と笑う
「なめてんのか！」と不良は怒った
一星は殴られそうになるも
それを俊敏にかわした
不良どもをコテンパンにする
しかし、そのひとりがーー
「おっと、それ以上俺たちの仲間を痛ぶるなよ？この姉ちゃんがどうにかなってもいいのかな？」
ナミを人質にとらえていた不良のひとりが、にひひと笑う
一星は「…」と無言になった
不良はカッターを取り出し、
それをナミの頬に近づけた
「可愛い顔を傷つけちゃうぜ？アンタの女なんだろ？」
不良は快晴逆転の立ち位置に嘲笑う
ナミの首筋には昨日の一星の噛み跡が「随分、楽しんでるんだねぇ」
「俺の女？は？ふざけるな」
一星は笑う
「そんな子、どうなろうが知ったこっちゃありませんよ」
一星は興味ないと言った感じに背を向けた
『ぁ…(このひとはいつもそうだ…)』
「そんなわけねぇだろ！」
一星の態度に焦った不良が
ナミの頬にカッターを近づけた
『やあ！』
ナミは痛がる
カッターの先が頬を切っていく
ナミは悲鳴をあげた
ぴくっ、と一星がナミの悲鳴に反応する
驚いて振り向いた
そこにはぐったりしたナミがいる
頬からツーと血を流していた
なぜだか、一星の心はざわつく
「(なんでだ…アイツが傷つくところを見ると急に苦しくなる…))
「たくっ、アンタって人は…！」
一星は急いでナミのもとへかけつけ、
不良なひとりをボコボコにした
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作者名：真灯 | 作成日時：2024年2月29日 19時
