少女は好奇心旺盛 ページ3
「WOW…！！AMAZING…！！」
少女は建物に入るなり、目を輝かせ壁に貼られているポスターに文字通り張り付く。…実際は背が足りず、その下に張り付きポスターを凝視しているのだが。
「Hey、Alice？あまりはしゃぎすぎないように…」
「hmm…分かってるけど、こーんなに素敵な場所で小さい子が自分を抑えられると思う？それに私はAって呼んでって前に言ったでしょう！」
ニキビひとつない綺麗な頬を膨らませ、少女はそう抗議する。
自分をAと名乗る少女の名前はAlice･Wonder。服装といい、その名前といい、『不思議の国のアリス』を連想させる、齢が10程の少女だ。
そして、不満さを全身で表す少女を困り顔でたしなめる穏やかな風貌の中年の男性、Henry。
彼は元々この会社─JOEY DREW STUDIOS─の働き手だった。仕事を辞め、スタジオから離れていたところ、旧友もとい雇い主のJoey･Drewの手紙により、この地へ舞い戻ってきた。
─さて、彼ら2人が赤の他人でありながらお互いに実の親子のようにコミュニケーションを取っているのには訳がある。ほんの些細な、ありふれた理由ではあるが。
まず第一に彼らの家が隣同士…つまり、彼らが互いに互いの隣人である、という理由が挙げられる。
家が近いことを理由に、彼女─AliceはよくHenryが暇な時を見計らい彼の家を訪ね、遊んでもらい、また、Henryも彼女を実の子供のように可愛がっている。
第二に、Aliceが好きなカートゥーンの仕事をHenryがしていた、という理由。それも最近の子供達に人気なビビットカラーのものでなく、古き良きモノクロのもの。
Aliceが1番好んでいるタイプのカートゥーンだったものだから、会う度に必ず1回はHenryらが手がけたカートゥーンについて話をしていた。
そうした間柄であるから、彼女が彼の持つ手紙に興味を示し、遠回しに行くのを止めようとする彼を押し切ってここまで来たのもさほど不思議なことではないだろう。
閑話休題。
昔話から視点を戻した、古びた会社の中ではまたもAliceが別のポスターに張り付いている。
「…Very cute…！！」
「ああ、Borisか。Alice、この子を気に入ったのかい？」
「Boris、Boris！！何て素晴らしい名前！！Bendyも可愛いけどこの子はもっと可愛らしいわ！！彼、かしら？彼は何ていう動物なの？」
「Borisは…狼だね。Boris･The･Wolf、彼の名前の通りにね。」
「Wolf？こんな優しそうな見た目なのに？」
彼女は変なの、と笑いつつ「会ってみたいわ」と呟いた。
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マンゴスチン(プロフ) - りんごっこさん» コメントありがとうございます！Aliceちゃん可愛いですかありがとうございます！応援嬉しいですこれからも頑張ります！ (2018年8月30日 21時) (
レス) id: 10c8e330c1 (このIDを非表示/違反報告)
りんごっこ - Aliceちゃん可愛いですね！続き楽しみに待ってます(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年8月26日 18時) (レス) id: dc366d6fa8 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴスチン(プロフ) - りーさん» コメントありがとうございます！大好きだなんて嬉しいです！！応援ありがとうございますこれからも頑張ります！！ (2018年8月20日 17時) (レス) id: 10c8e330c1 (このIDを非表示/違反報告)
りー - このお話大好きです！更新楽しみに待ってます！ (2018年8月20日 1時) (レス) id: bab0607c2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マンゴスチン | 作成日時：2018年6月8日 23時
